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私立桐邦音楽大学附属中学校
第11章 学内音楽会
学内のホールは中等部の生徒の他に来賓や生徒の家族などで満席だった。


〈ピアノ専攻の生徒は舞台袖に集合してください。〉

アナウンスが流れた。

「じゃあ先に行ってくるな。」

「おう、頑張れよ。」

直江は舞台袖に向かった。彼の後に小山田梨果も続き直江は歩きながら俯く彼女に声をかけているようだった。

(……)


〈学内音楽会中等部を開演します。第1部はピアノ部門です。〉

ホールにアナウンスが響き客席の照明がおちる。

ピアノ専攻の生徒は他の楽器と違いひとりでステージに立たねばならない。どの生徒も人前の演奏で緊張している様子だった。


〈2年直江鍵次くん〉

パチパチパチパチパチ

直江の出番だ。彼は拍手のなかステージに登場してお辞儀をしてピアノ椅子に座った。

♪幻想即興曲♪

ショパンのピアノ曲で今回の課題曲だ。

(おお……直江やるな!)

演奏を終えると盛大な拍手が起こった。弘斗も自然とステージの直江に拍手を送った。

〈続きまして2年小山田梨果さん。〉

恋する女子の名前をアナウンスされ弘斗はドキリとする。
舞台袖から小山田梨果がステージへ出てきた。噂の美少女の登場に会場がざわつく。

(あんな顔を初めて見たな……)

日頃飄々とした彼女の緊張した表情が新鮮だった。
ピアノに向かい深呼吸をして演奏を始めた。

♪幻想即興曲♪

(リズムがバラバラだ。どうしたんだ小山田…)

課題曲の演奏を終えたが拍手はまばらだった。リズムは走りミスタッチもあった。

(小山田……)

ざわつく会場、小山田は舞台袖にハケていった。
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