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妄想実現SMクラブ 「Five Hours」
第1章 開かれた扉
私は、「いえいえ。そんな気にしないでください」と片手の手のひらを彼女に見せ、理解したことをジェスチャーでも伝えた。

「美智子さん、身長はいくつなの?」
「166cmです」
「私は153cmだから羨ましい。もしかして鍛えてるの?」

もう面接が始まっていることを察していた。彼女の目線が私の頭から足元に行き、先程より強くなったからだった。

「ジムで水泳とヨガをしています」と伝えた。警察では剣道と柔道もしているとは言わなかった。パンツスーツはやはり体型を確認するため、と私は気付いた。

それから私達はカウンターに移動した。私は椅子に座り、優季さんは向かい側でコーヒーを淹れていた。コーヒーを飲みながら、優季さんがこのバーとSMクラブのオーナーをしていること、私はアパレルショップで働いていることを話した。警察官であるということは伏せておきたかった。
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