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僕のとなり
第12章 同棲生活
季節は流れて鬱陶しい梅雨が明け7月を迎えていた。
まだ、7月だと言うのに真夏の様な暑さだった。

僕と優真は一緒に暮らすことになった。
今、優真が住んでいるアパートに僕が引っ越すことになったのだ。

でも、引っ越す前に彼のアパートの部屋の片づけをしないといけなかった。
だって、僕が勉強する机もなかったのだから。

ハンガーラックが沢山置いてあるもう一つの6畳の部屋を片付けることにした。
ハンガーラックに掛かっている洋服を片っ端から捨ててゆく。

優真はとても洋服たちを名残惜しそうに見ていたけど、僕はそれに構わずゴミ袋に入れていった。

ハンガーラックを半分まで減らし、僕の勉強机をそこに置いた。
セミダブルベッドやテーブル、テレビは一緒に使うのでそのままにしておいた。

僕は学校の教科書と何枚かの洋服を持って家を出た。
家を出る時、母、佳代子は少し涙ぐんでいた。

僕はそんな佳代子を見ると切なくなるのだった。

「母さん、近所に引っ越すだけだから、泣かないでよ…」
「分かってるわ、でも淋しくなってしまうのよ…」

実家は近所にあるし、またいつでも荷物は取りに行けると思っていた。
それに、ちょくちょく実家に帰れば両親も喜ぶだろうと僕は思った。

僕は、勉強をしながらも、バイトも続けていた。
一緒に暮らし始めてから、優真は余りダイニングバーMには頻繁に来なくなった。

今までの様にお金を無駄に使えないと思ったのだろう。

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