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君とセカンドラブ
第13章 筆下ろしのお手伝い

「そういうのをやめろって言ってんだ!!」

霧島が急に立ち上がって
明日香の乳を揉む豊島の横っ面にパンチを入れた。

「痛え~!!」

吹っ飛ばされた豊島は
初めて霧島に対して怒りの目を向けて睨んだ。

「おいおい、霧島、お前どうしちまったんだよ」

小学校からの古い付き合いの青田が
ここまでに霧島が感情的になるのを初めて見た。

「わかってるんだぞ!
あんたはこの女に惚れてんだ
なあ、そうなんだろ?」

豊島が殴られた頬に手をやりながら
霧島に「情けない奴だな」と罵った。

「惚れちゃ悪いのかよ!!」

売り言葉に買い言葉とはいえ
思わず明日香を好きだと白状したようなものだから、激怒しているのか照れているのか
どちらとも言える真っ赤な顔をして豊島と取っ組み合いのケンカを始めた。

「二人ともやめろよ!」

仲裁に入った青田もどさくさで顔面にどちらのものともわからないパンチを貰い、結果的に火に油を注ぐかのようにバトルロイヤルのような修羅場になった。

それをニヤニヤしながら西田は
三人の乱闘を静かにスマホで録画していた。
それぞれが明日香を自分の女にしたいと狙っていた。
もはや、誰が先に手を出したとか
誰が何を言ったかなんて関係なかった。
自分が明日香と選ばれし男になろうと、
野生の弱肉強食そのものの縮図だった。


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