この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君とセカンドラブ
第4章 誠一という男
「いや、その…
お茶をしようという訳じゃないんだ…」
「ごめんなさい…
でも、今は無性にいちごパフェが食べたい…」
もしかしたら、酒に酔わされて不埒な事をされるのを警戒しているのかと思ったが、
どうやら彼女は真剣に「いちごパフェ」なるものを欲しているようだ。
「じゃあ…食事会はまた今度ということで…
今夜はパフェを食いまくるか?」
そう尋ねてあげると、
晴海はこれ以上ないほどの破顔で喜んだ。
その笑顔を見せられて、なぜだか誠一の胸はドキドキと早鐘を打った。
食べたい。とリクエストしたように
近くの喫茶店でパフェを注文してやると
晴海はとても美味しそうに食べた。
甘いものが苦手な誠一は
彼女の食べっぷりを眺めながら苦めのコーヒーで喉を潤した。
「旨いかい?」
晴海の口元を眺める目が物欲しそうに見えたのか
「誠一さんも食べてみます?」
なんて甘そうな生クリームをスプーンで掬うと
「はい、あ~んして」と
誠一の目の前にスプーンを差し出した。
「えっ?あ、いや…僕は甘いものは…」と
断ろうとしたが「ほら、食べて」と晴海が笑顔を見せるので、仕方なく生クリームを頬張った。
「えへっ…誠一さんと間接キスしちゃった」
ポツリと話した言葉に
『あっ!ほんとだ…彼女のスプーンを舐めてしまった!』と誠一はとんでもなく赤面した。