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君とセカンドラブ
第4章 誠一という男
晴海は自分から行動するタイプではなかったが、
サポート面では申し分なかった。
波長が合うというか、
仕事に対しての考えが、誠一ととても良く似ていた。
このデーターが欲しいなと呟くと
「すでにご用意しております」と
ショルダーバッグからスッと書類を差し出してくれる。
「よくわかったな」
誉めてやると、ものすごく嬉しそうな顔で微笑む晴海に誠一はドキリとなった。
胸がときめくというのはこういうことなのだろうか?
そんな感情が沸き上がるのは生まれて初めてだった。
そんなツーカーの二人だから仕事も順調に進んだ。
小口ではあるけれど、なかなか厄介だと思っていた取引も難なく契約を締結することが出来た。
「なあ、今夜、時間あるかい?
仕事が上手くいった時ぐらいは祝杯をあげようじゃないか」
単なる仕事の打ち上げだというのに
女を誘うことがこんなにもドキドキするのかと
誠一は自分でも赤面しているのを感じた。
「何か食べたいものとかあるか?」
自分でも、もっとスマートな誘いかたがあるだろうにと、我ながら情けなくなってくる。
「いちごパフェ…」
「えっ?」
聞き間違いだと思った。
せっかく先輩の自分が奢るというからには
寿司だのステーキだのとばかり想像していたのに
デザートのパフェをメインに答えてくるなんて思いもしなかった。