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君とセカンドラブ
第8章 継母を口説く
あの夜があって、
次に誠一と葵が愛し合う夜が来たら
また明日香が眠れないと部屋に訪ねてくれるのではないかと大いに期待したが、
遼太の願いも虚しく、あの夜以降、階下の二人が愛し合っている気配がプツンと途絶えた。
せっかく夫婦になれたのだから
誠一としては毎晩のように葵を抱きたかったが、
ああも大きなあえぎ声を出されると
いくら無神経な誠一と言えども
思春期の男の子と女の子の親としては
艶かしい声を聞かすのは不味かろうと
休日に葵を連れて買い物に行くのを口実に
週に一度、ラブホテルで愛を確かめ合うことにした。
階下から艶かしい母のあえぎ声が聞こえてこないものだから、明日香も遼太の部屋に訪れることなく平穏な日々が続いた。
そんな折、明日香の修学旅行が間近に迫っていた。
「明日香、修学旅行の準備をしなくてもいいの?」
いつまでたっても荷物の用意をしないものだから
口出し無用という契約で同居をすることになってはいたが、たまりかねて葵が明日香に促した。
「いいの、私、修学旅行になんて行かないから」
親しい級友もなく、
孤独な時間を過ごすぐらいなら
家に引きこもっていた方が気楽だと
明日香は修学旅行に行くのを嫌がった。
「え?なんで?
明日香はまだ中2なんだろ?
修学旅行って三年生になったら行くんじゃねえの?」
素直な疑問を遼太は尋ねた。