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天空のBlack Dragon
第1章 ある晴れた夏の日に
味の薄いコーヒーを注いだマグカップを手に、いつものように窓際のハイカウンターへ向かう。
真ん中の席から一つ右へ寄ったその場所は、午後のリフレッシュタイムにおける私の指定席だ。とはいえ、勝手にそう決めているだけだからもちろん先客がいる時もある。今は誰もいない。まあ、たまたまなのだろう。エアコンのかすかな作動音が聞こえるだけだ。
会社のオフィスはビルの十八階にある。この休憩室は南側に位置しており、全面が窓になっている。とても眺めが良い。新宿の都庁や高層ビルの群れが間近に見え、今日のようによく晴れた日には富士山が見えることもある。遥か南にあるはずの海まではさすがに見えなかったが、だから座ってしまうとついつい長居してしまう。だからいつもスツールは使わない。
カウンターに寄りかかり、肘を乗せる。そしていつものように窓から外の街並みへ目を向けると、唐突にそれが見えた。
真ん中の席から一つ右へ寄ったその場所は、午後のリフレッシュタイムにおける私の指定席だ。とはいえ、勝手にそう決めているだけだからもちろん先客がいる時もある。今は誰もいない。まあ、たまたまなのだろう。エアコンのかすかな作動音が聞こえるだけだ。
会社のオフィスはビルの十八階にある。この休憩室は南側に位置しており、全面が窓になっている。とても眺めが良い。新宿の都庁や高層ビルの群れが間近に見え、今日のようによく晴れた日には富士山が見えることもある。遥か南にあるはずの海まではさすがに見えなかったが、だから座ってしまうとついつい長居してしまう。だからいつもスツールは使わない。
カウンターに寄りかかり、肘を乗せる。そしていつものように窓から外の街並みへ目を向けると、唐突にそれが見えた。