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生贄の 人妻
第6章  突然の電話

「 社長の会社と 取引出来なく成ったら・・」

森が麻衣の上で 口を開き 森を抱く麻衣が目を下げ
森の頭を見おろした

「 会社が 危なかった・・・ 」

麻衣の手が背中を軽く擦り 森は話を続け

「 昨日報告を 貰った時 真っ先に考えたのは
  どうする??? 打つ手を色々考えて
  夜中に 電話を入れて 皆を動かして
  原因を 対策を 昨日の夜から 動いて
  社長の処と取引出来なくなると 株価も下がり
  社長の処と同じ数の 取引を出来る会社は
  日本に無いから 内の会社の屋台骨が
  崩れるかもと 思ったら 恐くて 恐ろしくて
  今日は 賭けだった・・・」

「 1万人の社員が 働いて 家族 恋人
  親 兄弟 合わせれば 5万人位の
  生活を 営みを 背負っているから
  恋人に指輪を送ろうと思う社員も 
  子どもを遊びに 連れて行こうと思う社員も
  親を温泉へ 子どもの学費を仕送りを
  働いた分 給料が出て それで指輪を
  遊園地へ 温泉へ 高校の大学の学費に
  それが出来なくなった時・・・・」

森の話を天上を見つめ 麻衣は聞き続け 森の
大きな背中を摩り続け 森の話は続いた

「 社長の 許しを何とか取り付けたい 
  それだけを 考えてた・・・ 」
 
森は麻衣の上で 安心したように話を終わらせて

「 たすかった!!・・・ 」

胸の上の顔が 安心した様に 乗せて来て

「 まい!! 」

麻衣が頭を下げ 森の頭を見下すと

「 今夜 俺の傍に居て呉れ 」

怯えたような 寂しさの籠った声で 呟き
胸の上で顔を動かす

麻衣は大きな背中を軽く叩いて 無言で
天井を見つめ 森の話を声を聞き 
奮える体で 縋って来た 大きな体に
愛しさが 沸き上がって来ていた
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