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生贄の 人妻
第6章 突然の電話
「 今夜 少し遅くなるかも 」
拓哉は 見送る麻衣に声を掛け その日
拓哉は仕事が終わるとまっすぐに
駅前のコーヒーショップのカウンターに座り
麻衣と社長の会話を パソコンに繋げたイヤホンを耳に入れ
「 この度は 大変 ご迷惑をおかけいたしました 」
森の大きな声を聴き 早送りを繰り返して
昨夜の麻衣の声を探していく
食器の音が聞こえ 昨日聞いた 社長と森の会話を聞き
早送りして再生したとき
「 独身? 」
社長の声に
「 これでも 私 人妻です 」
麻衣の声が続いて
社長と麻衣の会話が流れ初め
拓哉は 早送りのボタンから指を外して
会話を聞き始め
森の声が
「 社長 済みません 」
ドアの開閉音の後 ボイスレコーダーが静かになり
「 やめてください 」
麻衣の悲鳴のような声を耳に届けて来た
「 キス位 良いだろう 挨拶なんだから 」
社長の低い声が聞こえ 拓哉はイヤホンを押さえ
耳に届けて来る音を聞き逃さない様にと 集中していた