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生贄の 人妻
第12章  おもてなし・・・・
7時 

拓哉が下を向き 麻衣を見ず小さな声で 

「 ただいま 」

明るく迎えて 何時もの様に
言葉の無い夕食が終り
麻衣の差し出す お茶を飲み
初めて 笑顔を出して

「 有難う 」

麻衣が笑顔で返して 切り出した

「 部長に私達 騙されたみたい  」

拓哉が怪訝な顔で麻衣を見て来る
麻衣は 久美子から聞いた話を伝え
拓哉の顔に怒りが浮かび 拳を握り締めて
麻衣を見て また 項垂れて行った
拓哉に 麻衣はパソコンの中の 可笑しな会話を見せ

「 これで 森の不正 暴けない? 」

拓哉は内容を読み 首を振った

「 具体的な 内容が入っていない 無理だね 」

「 私達が 騙されたと言っても 」

「 それこそ 僕が誠意で 麻衣を差し出したと・・・ 」

「 そうか もう少し 頑張って証拠見つけるね 」

大きな目で拓哉を見つめ 甘えた声で

「 お・ふ・ろ 」

二人手を繋いで 浴室に向かった
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