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生贄の 人妻
第17章  集う 妻達
「 職が人を作って 人が会社を作るから そこから放逐されると
  素の人間だけだからな 時々 自分の過去に
  しがみ着く男達が居るけど
  過去の栄光に人は頭を下げないもんだよ 
  今の栄光に頭を下げ 飯の種にしていることに 
  気が付かない男が多いのさ 」
紺野は吐き捨てるように言い捨て 手を上げて追加を頼み
相馬は 別に鳥龍茶を 拓哉に注文していた

ビールが手元に来て ジョッキを傾けた相馬が 皆を見て

「 嫁さん達とやってるか? 」
3人が頷いた

「 一昨日な久美子が 言うんだ 物足りないって 」
4人が相馬の顔を見た 相馬は川田を見て

「 麻衣さん 満足してると思うか? 」
拓哉は飲みかけたグラスを持ったまま 固まった

「 どう思う? 」
相馬が 真剣な目で拓哉を見た後 井上を見た
井上が漏らすように

「 多分 満足してないでしょうね 」
自嘲する様に言い ビールを勢いよく傾け
手を上げて 店員を呼ぶと 追加を4つ頼み

「 弥生も変わりましたからね! 」
昔を思い出すように話して

「 森に抱かれる姿を見た時 かなわないと思いましたよ 」
「 私なんか 良くって2回 2回目をしようとしたら
  休まないと 森は立て続けの2回で 3回は 弥生を
  抱いていましたからね それに弥生 私の下で
  あんな声を上げたのを 見た事も無かったですし
  帰ってから 何度も過ごしましたけど 反応は
  薄いですね 」
拓哉は井上の話を聞いて 麻衣と5月からの夜を思い出して
頷いて見せた

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