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The Bitch (ザ、ビッチ)
第7章 2024年3月17日日曜日
 4

 ピンポーン、ピンポーン…

「………………」
 突然、インターホンが鳴った。

 そしてわたしは和哉が戻ってきたのかと思い、慌ててインターホンの画面を確認する…と。

「え?」
 
 わたしのマンションは二重のセキュリティシステムになっており、一階のエントランスホールに設置してあるキーボードに暗証番号を打ち込まなければこのマンション内には入れない…
 そして暗証番号を知らないビジターは、まず目的の部屋の番号を打ち込み、それがインターホンへと繋がる仕組みとなっていた。

 だからそんなシステムなのだが、わたしは彩ちゃんと和哉だけにはその暗証番号を教えてあり、つまり、その二人はエントランスホールから直接わたしの部屋には来れるのてある…

 ピンポーン、ピンポーン…
 たが、この今鳴っているインターホンベルはエントランスホールのビジター用のインターホンからなのだ。

「え、誰?」
 そして今、鳴っているインターホンの画面には女性の姿が映っていた。

「……はい?」
 わたしは恐る恐る応答する。

 え、誰かしら?…

「あ………夜分にすいません…
 私は、ま、前川麻耶といいます…」
 そのインターホンに映っている女性は小さな声でそう名乗ってきた。

 え、まえかわまや…誰?
 
「え、え…と…どなたてすか?」
 知らない名前てある。

 だが…

「え…と…あのぉ…」

 だがわたしはドキドキしてきていた…
 なぜなら、何となく嫌な思い、いや、予感が脳裏に浮かんできたから。

 徐々に心がザワザワと騒ついてくる…

「あ…あのぉ、か、和哉さんの……」

「え、ぁ、か、和哉の?」
 
 まえかわまや…

 マエカワマヤ…

 Maekawa Maya…

 え、Мさん?…




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