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The Bitch (ザ、ビッチ)
第7章 2024年3月17日日曜日
 13

 それは高慢で傲慢な、相手を、Мさんを、いや麻耶さんの存在を…
 見下した目ともいえるかもしれない。

 いや、なぜなら…
 わたしにとってこうして違う女、オンナと、一人の男の存在を巡って話す、いいや、最終的には取り合う、という事が後にも先にも、いいや、過去を遡っても無かったから。

 ましてや和哉は、そうリアルには彼を愛しているという事実は否定しない、いや、認めるが…
 だが、和哉はそもそもがビッケであるのだ。
 昔、子供の頃に飼っていた愛犬、ペットのあの愛おしく、慈しい存在の愛くるしい目を連想させてくるセフレとしての存在感を必死に自分自身に言い聞かせてきていた存在なのである。

 そしてそんな思い、想いを何度となく自分自身の心と葛藤し、逡巡をし、高まり、高鳴り、落ちてはまた高まり、昂ぶり、また落ち、陥ってを繰り返し…
 ようやくついこの前に心を落ち着かせたばかりの存在なのだ。

 だからこの彼女との会話にはわたしにはなんとなくリアル感が無く…
 そして過去の教師という大人のオンナ、女としての偽善的であり、高慢で傲慢な目でしか麻耶さんの事を見られないのかもしれない。

 いや、わたしの心が彼女を子供、つまりは教え子と同等にしか見ない、ううん、見たくないという逃げなのだろう…

 
「あ、あの…わ、Yさん、ゆ、悠里さんの存在が、か、彼女じゃ、あ、ううん、Xツイッターを読む限り彼女みたいな、あ、いや、ま、まるで、せ、セフレみたいに?…」
 だから、そんな彼女の言葉に…

「あ、ええ、うんそうよ…
 そうよ、そう、わたしにとっては可愛いペットの一人のセフレ…
 …………でしかないわよ…」
 と、そう言ってしまったのだ。
 
「え、あ?……」

「あの和哉のXツイッターを読めば分かるでしよう?」

「あ、え、で、でもそれは…あ、いや、そ、そんな簡単な、簡単には違うんじゃないかと?」

 多分、彼女は素直な良い子なのだろう…
 そう率直な自分の思いを言ってくる。

「ううん、そんな簡単な、そんな軽い関係なのよ…
 だってペットのセフレなんだから…」
 わたしは言い放つ…
 いや、言い放ったつもりであった。

「え、そ、そんな…」
 彼女の目が真っ直ぐにわたしを見つめてくる。

「だけど、ううん、だって…
 じゃ、和哉は麻耶さんの事を抱いたんじゃないの?」


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