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The Bitch (ザ、ビッチ)
第7章 2024年3月17日日曜日
 46

「ああっ、っくうっ、ゆ、悠里さぁぁん…」

 和哉のそんな絶頂感の叫びを聞き、そしてわたし自身もその叫びと、中の彼自身の絶頂感の、激情の激しい放出の震えを奥深くで感じながら…

「んんっくぅぅぅ………」

 まるで痙攣の様に全身を震わせ、快感に貫かれたかの様に仰け反り、絶頂感の悲鳴、叫びを上げながらも…

「っんくぅぅぅぅ…………」

 顔だけは、いや、目だけは…
 後ろで覗いているであろう麻耶さんの見えないその目を見つめていく。

 そう…
 その麻耶さんの見えない目は、いやその目だけは…
 逸らしては…
 視線を外しては…
 
 ダメなのだ…

 そう必死に、激しい絶頂感の快感の波にさらわれそうになってもこの目は、視線は逸らせられない…

 外し、逸らし、逃げるわけにはいかないんだ。

 なぜならば…
 この後に、和哉が帰ったその後に、その奥から姿を現す麻耶さんに対して…
 すっかり狂っているであろう麻耶さんに顔を、目を…
 向けられなくなってしまうから。

 そしてしっかりと代価は貰ったと伝えなくてはならないから…
 和哉を譲るから…と。

 このわたしの痴態に激しく藻掻き、足掻き、苦しみ、狂った、いや、狂っているであろう麻耶さんに…
 わたしはこの痴情といえるこの痴態とは豹変したかの様な相反する、凛、とした顔と目の表情で…

 そしてあくまでも上から…

 いや、この時とばかりに、済ました大人の女として…

 美紀谷悠里という元女教師として…

 そしてセフレのオンナとして…

 麻耶さんに接するのだ。

 わたしはそう絶頂感の快感に喘ぎ、震え、身悶えしながらも…
 そう、脳裏で思いを巡らせ、心に誓う。
 
「っんくぅぅぅぅ、は、ふぅぅ………」

 



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