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The Bitch (ザ、ビッチ)
第3章 2024年2月18日日曜日
3
半分呆れ…
そして半分は内心、嬉しかった。
だけどわたしは和哉曰く『ツンデレ』であり、いや、色々な意味で、そして今迄の関係上でもそうありたいから…
そんな嬉しい想いは、表したくはなかった。
「だからあんなにシてきたのぉ?」
「あ、は、はい、ぁ、ま、それもあるっすけど…」
「え?」
なんだろうか?…
「な、なんかぁ…
なんか、昨夜の悠里さんが…あ、悠里さんの様子が変わった…
いや…戻った気がして…」
「え?」
「あ、い、いや違うっす…
じ、実は、あの、あの時からなんか悠里さんが変わった感じがしていて…」
「あの時って?」
「あ、あの、ほら、お正月のあの地震の時から…」
「あ…」
お正月の地震の時…
それはつまり『能登半島地震』である。
「なんかぁ、あの地震から、な、何となく悠里さん変わった感じがしていて…」
「あ……」
そう、確かにわたしはあの地震から色々な気持ちの変化、揺らぎ、衝撃、そして…
和哉に対する想い、思いが変わったのは間違いない。
それは和哉のせいでは決して無く…
わたしの過去の出来事、衝撃のせい…
つまりは大学生時代の元彼が、いや、また教師時代に偶然に再会して、いい関係になりつつあった時に、その彼が『東日本大震災』で亡くなった、と、いう出来事と…
高校2年生時代の彼が不慮の交通事故に巻き込まれ亡くなった…
つまり、わたしの愛した男はなぜか亡くなってしまう…
もしくは、決してその愛の想いは成就はしない…
と、いうトラウマのせいであった。
そのトラウマのせいで、いや、先のあの『能登半島地震』のせいにより…
いや事実は、本当は、そんな過去のトラウマはほぼ、わたしの心の中で消え、いいや、消化しつつあったのだが、突如としてそのトラウマが蘇ってしまい…
クリスマスや年末に和哉と過ごし、高鳴り、昂ぶり、燃え上がりつつあった愛情の想いが…
あのお正月に起きた地震の衝撃のせいで一気に醒めてしまったのであった。
いや、醒めたのではなく…
自らを戒めた…のだと思う。
それはつまりは…
好きな、愛した男はどうせまた、失ってしまうのだから…
だから…
だから…
そんな簡単に浮かれて、男を好きに、愛するな…と。
半分呆れ…
そして半分は内心、嬉しかった。
だけどわたしは和哉曰く『ツンデレ』であり、いや、色々な意味で、そして今迄の関係上でもそうありたいから…
そんな嬉しい想いは、表したくはなかった。
「だからあんなにシてきたのぉ?」
「あ、は、はい、ぁ、ま、それもあるっすけど…」
「え?」
なんだろうか?…
「な、なんかぁ…
なんか、昨夜の悠里さんが…あ、悠里さんの様子が変わった…
いや…戻った気がして…」
「え?」
「あ、い、いや違うっす…
じ、実は、あの、あの時からなんか悠里さんが変わった感じがしていて…」
「あの時って?」
「あ、あの、ほら、お正月のあの地震の時から…」
「あ…」
お正月の地震の時…
それはつまり『能登半島地震』である。
「なんかぁ、あの地震から、な、何となく悠里さん変わった感じがしていて…」
「あ……」
そう、確かにわたしはあの地震から色々な気持ちの変化、揺らぎ、衝撃、そして…
和哉に対する想い、思いが変わったのは間違いない。
それは和哉のせいでは決して無く…
わたしの過去の出来事、衝撃のせい…
つまりは大学生時代の元彼が、いや、また教師時代に偶然に再会して、いい関係になりつつあった時に、その彼が『東日本大震災』で亡くなった、と、いう出来事と…
高校2年生時代の彼が不慮の交通事故に巻き込まれ亡くなった…
つまり、わたしの愛した男はなぜか亡くなってしまう…
もしくは、決してその愛の想いは成就はしない…
と、いうトラウマのせいであった。
そのトラウマのせいで、いや、先のあの『能登半島地震』のせいにより…
いや事実は、本当は、そんな過去のトラウマはほぼ、わたしの心の中で消え、いいや、消化しつつあったのだが、突如としてそのトラウマが蘇ってしまい…
クリスマスや年末に和哉と過ごし、高鳴り、昂ぶり、燃え上がりつつあった愛情の想いが…
あのお正月に起きた地震の衝撃のせいで一気に醒めてしまったのであった。
いや、醒めたのではなく…
自らを戒めた…のだと思う。
それはつまりは…
好きな、愛した男はどうせまた、失ってしまうのだから…
だから…
だから…
そんな簡単に浮かれて、男を好きに、愛するな…と。