この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
The Bitch (ザ、ビッチ)
第3章 2024年2月18日日曜日
 14
 
 
 だから…

 わたしは…

 だから、やはり、もう一度…

 心に壁を築かなければ…

 これ以上、和哉との距離感を近付けちゃダメなんだ…

「じゃあ、帰るっすね」

 そして帰り支度を整えた和哉が立ち上がり、そう言ってきた。

「あ…う、うん…」

 寂しい、本当は寂しい気持ちを絶対に悟らせない…
 だが、それは今となっては無駄な抵抗であるとは分かっているのだが、わたしは必死に装う。

「じゃあ、また、来週っすね」

「え、うん、あ、分からないわよ」
 わたしは必死に抗う。

「え、そうなんすか?
 来週は本当に遠征なんすか?」
 チクリとイヤミを言ってくる。

「ち、違うわよ…
 来週は多分…生理だから」

「あ、そうかぁ…
 でも、生理だって構わないっすよ」

「え、や、ヤダよ、生理中はシないからね」

「あ、違うっすよ、生理だって悠里さんに逢いたいってことっすよ」

「あ…」
 また、和哉にヤラれてしまった。

 もう、わたしの抗いなんて無駄みたい…

「う、うん、とりあえず…」
 わたしがそう言うと…
「はい、とりあえず毎日ラインするっすからぁ」
 と、明るく和哉はそう言ってドアを閉め、帰ってしまった。

「あ…」
 わたしはそのサッと帰ってしまった流れに…
 呆気に取られてしまっていた。

 すると…
 ピンポーン、ピンポーン…
 と、和哉からのチャイムが鳴った。

「え?」
 なんだ、忘れモノなのか?
 そしてわたしがドアを開ける、や、否や…

「あん…」

「お別れのチュー忘れたっす」
 そう言って、顔を出したかと思ったタイミングでわたしにキスをし…
「じゃあ、おやすみなさい」
 そのまるで電光石火の流れで…

 バタン…
 と、ドアが閉まった。

 今度こそは本当に帰ったようである…

 だけど、それは…

 まるで嵐が去った後の様な静けさをわたしに感じさせてきた。

 ああ、和哉にすっかりヤラれてしまった…
 わたしの心の中にはいつの間にかにしっかりと和哉という存在感が強く住み着いてしまったようである。

 だが…

 だけど…

 さっきも思ったのだが、和哉との未来は無いし、考えられないし、考えたくは無い…
 あくまでもセフレという関係だけで良いんだ。

 だけど今は、いや、今夜だけはまだ…

 それも考えられない…

 
/120ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ