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The Bitch (ザ、ビッチ)
第2章 2024年2月17日土曜日
3
そこには、高校時代の同級生の
『笹原栄二』が笑顔で立っていた。
そして…
「おーい、京子ぉ、なんと、悠里が居るぞぉ」
と、奥のテーブルに向かってそう声掛けをしたのだ。
「え、な、なに?」
わたしが慌てると…
「向こうに『稲見京子』と『山崎雅美』と『奥山オックン』が一緒に居るんだよ」
稲見京子…
山崎雅美…
奥山オックンこと奥山修太…
紛れもない、高校時代の同級生、いや、仲良しだったメンバーである。
「ええっ、な、なんで?」
「ほら、この前の同窓会でさぁ、久しぶりに再会したらさぁ、みんな地元に居るって分かってさぁ…
また会おうって…の今夜なの」
「あ、え、そうなんだ…」
「ほら、悠里ドタキャンしたから…」
そうであった…
1月3日に高校時代の同窓会の予定があったのだが、わたしは『能登半島地震』の発生による友人の行方不明の衝撃に、同窓会をドタキャンしたのであった。
結果的には一週間後にその大学時代の友人と連絡が取れて安堵したのだが…
「ええっ、あぁ、キャア、ゆ、ゆりぃ」
と、親友であった稲見京子がわたしに抱きついてきたのだ。
本来ならば35歳の時に同窓会を予定していたのだが、コロナ禍の自粛規制により同窓会は延期し、この前の1月3日に行われたのである。
「あぁ、京っぺぇ」
思いがけずの、30歳時の同窓会以来の感動の再会であった。
「さぁこっちにぃ…」
皆と合流する。
「もぉゆりぃ、この前ドタキャンするからぁ…
でもね、さっきね、悠里の実家に電話してみようかって話してたのよぉ」
「そうそう」
皆、満面の笑顔で頷く。
思いがけずの再会に、わたしの心も久しぶりに昂ぶってきていた…
そして心の中は、一気にあの約20年前の高校時代に戻っていく。
わたしにとって、この『ワインバー』は、再会の場所なのかもしれない…
ビッケもそうだし…
昔の、不倫の彼氏とも、いや、この店自体がその元彼氏の経営していたお店であったから…
だけどコロナ禍がきっかけでこの店は手放したそうなのだが、わたしは、スタッフは変わらないし、経営者が変わっただけであり…
お気に入りには違いないし…
逆に元彼氏の影が無くなったから今だに通っているのだ。
「再会にカンパーイ」
テンションが上がっていく…
そこには、高校時代の同級生の
『笹原栄二』が笑顔で立っていた。
そして…
「おーい、京子ぉ、なんと、悠里が居るぞぉ」
と、奥のテーブルに向かってそう声掛けをしたのだ。
「え、な、なに?」
わたしが慌てると…
「向こうに『稲見京子』と『山崎雅美』と『奥山オックン』が一緒に居るんだよ」
稲見京子…
山崎雅美…
奥山オックンこと奥山修太…
紛れもない、高校時代の同級生、いや、仲良しだったメンバーである。
「ええっ、な、なんで?」
「ほら、この前の同窓会でさぁ、久しぶりに再会したらさぁ、みんな地元に居るって分かってさぁ…
また会おうって…の今夜なの」
「あ、え、そうなんだ…」
「ほら、悠里ドタキャンしたから…」
そうであった…
1月3日に高校時代の同窓会の予定があったのだが、わたしは『能登半島地震』の発生による友人の行方不明の衝撃に、同窓会をドタキャンしたのであった。
結果的には一週間後にその大学時代の友人と連絡が取れて安堵したのだが…
「ええっ、あぁ、キャア、ゆ、ゆりぃ」
と、親友であった稲見京子がわたしに抱きついてきたのだ。
本来ならば35歳の時に同窓会を予定していたのだが、コロナ禍の自粛規制により同窓会は延期し、この前の1月3日に行われたのである。
「あぁ、京っぺぇ」
思いがけずの、30歳時の同窓会以来の感動の再会であった。
「さぁこっちにぃ…」
皆と合流する。
「もぉゆりぃ、この前ドタキャンするからぁ…
でもね、さっきね、悠里の実家に電話してみようかって話してたのよぉ」
「そうそう」
皆、満面の笑顔で頷く。
思いがけずの再会に、わたしの心も久しぶりに昂ぶってきていた…
そして心の中は、一気にあの約20年前の高校時代に戻っていく。
わたしにとって、この『ワインバー』は、再会の場所なのかもしれない…
ビッケもそうだし…
昔の、不倫の彼氏とも、いや、この店自体がその元彼氏の経営していたお店であったから…
だけどコロナ禍がきっかけでこの店は手放したそうなのだが、わたしは、スタッフは変わらないし、経営者が変わっただけであり…
お気に入りには違いないし…
逆に元彼氏の影が無くなったから今だに通っているのだ。
「再会にカンパーイ」
テンションが上がっていく…