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The Bitch (ザ、ビッチ)
第5章 2024年2月24日土曜日…
 5

 そう、わたしは敢えて和哉をビッケと呼んでいたのだ。

 ビッケ…

 和哉ではなくビッケ…

 セフレでペットのビッケと…

「あっ、うっ、うう、ゆ、悠里さん」

 ジュボ、ジュチュ、ジュボ、ジュチュ…

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 いきなり脱がされ、跨られ、挿入れられて激しく動かされた和哉、ビッケも、さすがに、いや、こんなわたしのいきなりの激しさに昂ぶり、感極まってきたようであった。

「は、あっ、んっ、ビッケぇ、ビッケぇ」

 ジュボ、ジュチュ、ジュボ、ジュチュ…

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 和哉はそんな夢中になって喘ぎを叫び、激しく動かしているわたしの腰に手を当てて、いや、掴み、自らの射精感の昂ぶりを耐え始めてきていた…
 そしてわたしが敢えて『ビッケ』としか呼ばないことにも何となく気付いた様でもあった。

 それは…
「は、うっ、っく、ゆ、悠里さんっ」
 と昂ぶる射精感を必死に耐えながら、下からわたしを見上げてくる和哉の目が…
 何となくそう語ってきている様にわたしには見えた、いや、見えるのだ。

「はぁん、んんん、ビッケぇ、ビッケぇ、ビッケぇぇ…」

 ジュボ、ジュチュ、ジュボ、ジュチュ…

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 そしてわたしはラストスパートの上下動を加速させながら、更に、ワザと『ビッケ』を連呼していく。

 そう、アナタは、キミは、和哉は…

 大好きだけど…

 あくまでも…

 セフレであり…

 ペットのビッケなんだ…と。

「ああん、ビッケ、ビッケぇ、ビッケぇぇ…」

 ジュボ、ジュチュ、ジュボ、ジュチュ…

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 そのビッケという連呼は…

 和哉に対して…

 ううん、自分に対しての必死な連呼、叫びといえた。

 そう、わたしの中の…

 わたし自身への…

 叫びである。

 


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