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The Bitch (ザ、ビッチ)
第5章 2024年2月24日土曜日…
 6

「ああん、ビッケ、ビッケぇ、ビッケぇぇ…」

 そのビッケという連呼は和哉に対して…
 ううん、自分に対しての必死な連呼、叫びといえた。

 そう、わたしの中の、わたし自身の心の中への叫びでもあり…
 そして自分自身の中のもう一度和哉に対して構築する心の壁、いやこの恋心のワンクッション的な距感を作る為でもあった。

 …のだが…
「はぁん、んんん、ビッケぇ、ビッケぇ、ビッケぇぇ…」

 ジュボ、ジュチュ、ジュボ、ジュチュ…

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

「あっ、っくっ、ゆ、悠里さんっ」

 わたし達はラストスパートに向けて、互いに快感の喘ぎ声を叫び…

 できるだけ絶頂感を得る為にも必死に昂ぶりを耐えながら更に腰の上下動のピッチを上げていく…

「あんっ、やん、あ、だ、ダメ、あぁ、び、ビッケ、ビッケぇ、イっ、あ…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 ギシッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ…

「うっ、うっ、あっ、ゆ、ゆりさんっ」

 すると和哉は上体を仰向けから起こし上げてきてわたしに正対する、つまり、座位という体位をしてきて…

 ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ…

「ん、はん、やん、あんっ、んん、び、ビッケ、ビッケぇ」
 なんとわたしの両腕を押さえ込む様に抱き締めながらキスをしてきて…
 そして和哉自身、下からわたしを突き上げてきたのだ。

「あ、あっ、あ、やん、んんっ」
 
 ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ…

 ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ…

 それは激しい突き上げであった…
 今まではわたし主導の腰の上下動であったのに、今度は和哉主導の腰の突き上げとなり…
 わたしは和哉の上で跳ね上がる感じになり、そしてチンポの先が激しく奥深くに当たってきたのである。

「はぁっ、っく、あん、び、ビッケぇ」
 そんな和哉の突き上げにより、すっかり攻守の主導が逆転してしまった…
 いや、元々が、わたしの主導ではなかったのかもしれない。

「はぁっ、っく、だ、ダメぇ、イっ、イっちゃうぅっ」

 ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ…

 ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ…

「ああっん、やん、っくうぅぅ……」

 それは…
 
 わたしが耐え切れずに先にイク、イってしまう瞬間…

 絶頂感に震えながら和哉の目を見た瞬間に…
 そう思ったのだ。



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