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The Bitch (ザ、ビッチ)
第5章 2024年2月24日土曜日…
 8
 
 和哉は今夜のわたしの裸の出迎えの姿を見た時から…
 わたしの好きな様に敢えてしてきた、いや、してくれたのだ。

 そしてそれはなぜならば…

 わたしが…

 わたしが…

 和哉への恋心、いや、和哉に対しての愛の、愛情への思いの自覚に悩んでいる事に気付いているから。

 それは先の…
 オックンとの二回目のしくじりの夜に、わたしが和哉の存在感を、愛を、愛情を、恋心を感じ、自覚してしまい…

 そして心が揺れ、揺らぎ、つい…

 わたしは無我無中に喘ぎ、身悶えし、そして…
『はぁぁ、かずやぁ、好きぃ、愛してるわぁ、っくうぅぅ…』
 と、叫びイッてしまったあの夜の…

『さっき、僕のことを…
 好き、愛してるって言ってくれましたよねぇ…』

『言って…ないし…』

『いや、言いましたぁ、言いましたよね?』

『あ……う、うん…言った…かも…』

『言いましたよね』

『う、うん…は、はい…』
 と、そんな会話を交わした事で和哉はハッキリと分かっていた、いや、分かっている筈なのだ…
 そしてそんな自らの思いにより和哉に対して、心を揺らし、揺れ、揺らぎながら必死にこうして抗おうとしている事も聡明な和哉は既に理解をしている筈なのである。

 つまりわたしは和哉にもて遊ばれ、彼の心の手のひらで泳がされ…
 いいや、軽くあしらわれているのだと思う。
 
 いや、今、あの頃を振り返って思い返しても…
 わたしは必死に抗い、ううん、なんとか和哉との距離を取り、立場を常に上に保とうともがいている、いただけなんだと感じるのだった。

 そして和哉はそんなわたしをとうに見抜き、見透かし、遙か上からわたしを軽くあしらい…

 いや、違う…

 遙かに大きな心でわたしを愛してくれていたのだと思う…

 思われたのだ…

 いいや、もっともっと大きな心で愛されている…


「あぁっ、っくうぅぅ………」

 そしてわたしは激しい絶頂感を迎え、そのままグッタリと仰向けに倒れ込んでいくと…

 なんと、和哉、ビッケの激しい逆襲、いや、反撃が開始されたのである。







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