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The Bitch (ザ、ビッチ)
第5章 2024年2月24日土曜日…
 11

「もぉ…」
 でも、たまに、こうして怒るフリをする。

 そして…
『万が一があったらどうするのよ?…』
 と、大人のずるい、駆け引きを目で訴えたりするのだ。

 いや、いいや…
 これは、今夜は、ずるい甘えの駆け引きといえる。

 だって今夜は最初から…
 始めから、わたしはこうして和哉に対して壁を、カベを作ろうと足掻き…
 いや、抗い、無駄な抵抗をしていたのだが、足掻き、抗い、抗う度に…

 和哉の遙かに大きな男の、ううん、大きな男心の愛情を、その懐の大きさを嫌が応でも知らしめられてしまい…
 自分の気持ち、思い、想い、そして愛情を再認識して、いや、再認識させられてしまって…

 せめて…

 せめて…

 こんな僅かで微かな、小さな抵抗をするしか、自分の心の収まりがつかなくなってしまっていたのだ。

 だが…
「あ、その時は喜んで責任を…いや、リアルにそうなりたいっす」
 和哉は、ニコニコと満面の笑みでそうわたしに言ってきたのである。

「え、あ…」

 ダメだ…
 こんな応えが返ってくる事くらい分かっている筈なのに…
 ついこんな…
 いや、また、和哉の術中にハマってしまったのだ。

 ううん、違うわ…
 完全にわたしの甘えなのよ…

 そう和哉に言って…

 無意識に、いや、きっとわたしの深層の奥深くにそう言って欲しい欲望が隠れていて、たまにこうして顔を出して…
 こうして和哉を無意識に導いてしまうのだ。
 
 完全な甘え…

 完全に和哉を愛してしまっているわたし…

 そして次に湧き起こってくる想いは…

 9歳差というリアルな現実…

 そしていつもの自虐…

「も、もう…び、ビッケのくせに…」

「ふ、ホント悠里さんはツンデレさんなんだからぁ…」

「う、うるさい…わよ…」

 そんな抗えない自分の心の葛藤の想い…

 ビッケ…

 ビッケ…

 いや…

 和哉…

 もう和哉には抗えないのかもしれない…


「ツンデレの悠里さん…大好きっす」
 そう和哉は呟きながら、わたしを抱き締め…
 キスをしてくる。

 そしてわたしはそのキスを…

 そのキス、唇から逃げずに…

 いや、嬉々として…

 愉悦に震えて受け入れてしまう。


 そんな夜が続いていく…





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