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The Bitch (ザ、ビッチ)
第2章 2024年2月17日土曜日
5
「なんかぁ悠里は変わらないわねぇ」
「ええ、そうかなぁ」
「さすが独身はいいわよねぇ」
そう、京っぺと雅美がしみじみと言ってきた。
「わたしなんかぁ、もうすっかりオバさんでぇ、ママでぇ…」
そう…
京っぺも雅美も二児の母親で毎日育児に、パートに追われる日々だそうだ。
「そうなんだぁ…」
「うん、そう、だからこうしてお化粧して、お洒落して出掛けるなんて殆ど無いわよ」
「わたしもぉ…」
二人はため息をこぼしながら呟く。
「じゃあ今夜は?」
「うん、旦那に預けてきた」
「わたしも…」
「あ、オレは結婚してるけど子供はいないんだ」
と、栄ちゃんが話すと…
「ウチは今、二人目が出産間近で、嫁は実家に帰ってるんだ…
だから久しぶりの独身さ…」
そうオックンが笑いながら言ってきた。
「あらぁ、オックン、悠里を誘う気なのぉ?」
京っぺがすかさずツッコミを入れてくる。
「えっ、あ、いや、ち、違うよ、ほら、みんなの話しの流れでさぁ」
「そういえばぁ、オックンは高校時代から悠里の事好きだったもんねぇ」
更に京っぺがツッコんでくる。
「え?」
わたしは少しドキっとしてしまう…
実は皆にはナイショだったのだが、このオックンこと『奥山修太』とは、僅か三ヶ月だったが、高校卒業間近の冬に、こっそり付き合った事があったのだ。
付き合ったといっても一度だけ映画デートをしただけであり、殆どは電話で話す程度の関係であったのだが…
お互いの大学進学と共に自然消滅したのであった。
そして、なによりわたし自身がそれ以前に付き合っていた野球部の彼氏の交通事故死という悲劇からなかなか立直る事が出来なかったから…
決して付き合った、とはいえない関係であったともいえる。
それにその亡くなった彼の事を忘れようとバスケットボールに没頭し…
また、全日本のアンダー18メンバーに選ばれたりして余裕も無かったから…
本当に、高校三年生の終わり間際の、最後の時間での関係であったともいえた。
だけど、それはそれでわたしの心はかなり救われたともいえ…
だから…
少しドキっとしてしまったのである。
「なんかぁ悠里は変わらないわねぇ」
「ええ、そうかなぁ」
「さすが独身はいいわよねぇ」
そう、京っぺと雅美がしみじみと言ってきた。
「わたしなんかぁ、もうすっかりオバさんでぇ、ママでぇ…」
そう…
京っぺも雅美も二児の母親で毎日育児に、パートに追われる日々だそうだ。
「そうなんだぁ…」
「うん、そう、だからこうしてお化粧して、お洒落して出掛けるなんて殆ど無いわよ」
「わたしもぉ…」
二人はため息をこぼしながら呟く。
「じゃあ今夜は?」
「うん、旦那に預けてきた」
「わたしも…」
「あ、オレは結婚してるけど子供はいないんだ」
と、栄ちゃんが話すと…
「ウチは今、二人目が出産間近で、嫁は実家に帰ってるんだ…
だから久しぶりの独身さ…」
そうオックンが笑いながら言ってきた。
「あらぁ、オックン、悠里を誘う気なのぉ?」
京っぺがすかさずツッコミを入れてくる。
「えっ、あ、いや、ち、違うよ、ほら、みんなの話しの流れでさぁ」
「そういえばぁ、オックンは高校時代から悠里の事好きだったもんねぇ」
更に京っぺがツッコんでくる。
「え?」
わたしは少しドキっとしてしまう…
実は皆にはナイショだったのだが、このオックンこと『奥山修太』とは、僅か三ヶ月だったが、高校卒業間近の冬に、こっそり付き合った事があったのだ。
付き合ったといっても一度だけ映画デートをしただけであり、殆どは電話で話す程度の関係であったのだが…
お互いの大学進学と共に自然消滅したのであった。
そして、なによりわたし自身がそれ以前に付き合っていた野球部の彼氏の交通事故死という悲劇からなかなか立直る事が出来なかったから…
決して付き合った、とはいえない関係であったともいえる。
それにその亡くなった彼の事を忘れようとバスケットボールに没頭し…
また、全日本のアンダー18メンバーに選ばれたりして余裕も無かったから…
本当に、高校三年生の終わり間際の、最後の時間での関係であったともいえた。
だけど、それはそれでわたしの心はかなり救われたともいえ…
だから…
少しドキっとしてしまったのである。