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ギャラクシー・ジャーニー 宇宙騎士キタリヴァン
第7章 第7話 家族の肖像
「昔話をしましょうか。マスターと私が出会ったのは今から13年ほど前でした。キタ族の男性は成人すればすぐにヒューマロイドと結婚するのが習わしですからね」
「……」
「それはなぜかというと、キタ族は通常の人間族を超越した身体能力の代わりに抑えきれない性欲と生殖能力を持っているからです。銀河のあちこちで子孫を残していけば人間族の生態系を破壊しかねませんから、私のようなヒューマロイドを伴侶とすることが宇宙連邦政府により認められているのです。……ですが、マスターは一度も私を抱くことはありませんでした。マスターは小児性愛者かつ同性愛者のキタ族で、そのことを一族の誰にも話していませんでした」
ジャニィさんの若い頃の話は詳しく聞いたことがなかったが、ナタリアさんは思い出話をしながら笑顔を浮かべていた。
「キタ族は生殖能力を十分に発揮できなければ、自らの性欲に身体を蝕まれていきます。マスターは本当でしたらこの船内に少年たちのハーレムを作るべきでしたが、マスターの持つ正義の心はそれを許しませんでした。リューク様をカイゼルフォンに住まわせると決めた時は期待していましたが、それでもマスターはリューク様を性奴隷として扱うことはありませんでした。……それが正義の心によるものか、リューク様への愛情によるものかは私には分かりかねます」
ナタリアさんはそこまで話すとベッドを降りて、裸のまま部屋を出ようとしていた。
「リューク様、マスターはおそらく次の戦いで命を落とします。その時マスターに対してどう接するかは、あなたのお気持ち次第です。……そして、どんな結果になっても私たちは家族です。あなたがマスターと地獄に行くなら、私もその後を追いましょう。……では」
そう言うと部屋を出ていったナタリアさんに、僕は何を言うこともできなかった。
今は少しでもジャニィさんと一緒にいようと考えて、僕はそのまま再びジャニィさんの部屋へと歩いていった。
「……」
「それはなぜかというと、キタ族は通常の人間族を超越した身体能力の代わりに抑えきれない性欲と生殖能力を持っているからです。銀河のあちこちで子孫を残していけば人間族の生態系を破壊しかねませんから、私のようなヒューマロイドを伴侶とすることが宇宙連邦政府により認められているのです。……ですが、マスターは一度も私を抱くことはありませんでした。マスターは小児性愛者かつ同性愛者のキタ族で、そのことを一族の誰にも話していませんでした」
ジャニィさんの若い頃の話は詳しく聞いたことがなかったが、ナタリアさんは思い出話をしながら笑顔を浮かべていた。
「キタ族は生殖能力を十分に発揮できなければ、自らの性欲に身体を蝕まれていきます。マスターは本当でしたらこの船内に少年たちのハーレムを作るべきでしたが、マスターの持つ正義の心はそれを許しませんでした。リューク様をカイゼルフォンに住まわせると決めた時は期待していましたが、それでもマスターはリューク様を性奴隷として扱うことはありませんでした。……それが正義の心によるものか、リューク様への愛情によるものかは私には分かりかねます」
ナタリアさんはそこまで話すとベッドを降りて、裸のまま部屋を出ようとしていた。
「リューク様、マスターはおそらく次の戦いで命を落とします。その時マスターに対してどう接するかは、あなたのお気持ち次第です。……そして、どんな結果になっても私たちは家族です。あなたがマスターと地獄に行くなら、私もその後を追いましょう。……では」
そう言うと部屋を出ていったナタリアさんに、僕は何を言うこともできなかった。
今は少しでもジャニィさんと一緒にいようと考えて、僕はそのまま再びジャニィさんの部屋へと歩いていった。