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淫獄地域枠 リコ先生は村のみんなのお嫁さん
第13章 第12話 俺様系後期研修医のヨシユキ(27歳)
「お疲れ様でした敷島先生。事前にポスターに目を通せなかったけど本当に初めてとは思えないぐらい立派な発表で感心しましたよ。やはり中井戸村での懸命な診療の日々が敷島先生を大きく成長させたということですね」
「ありがとうございます。私なんて学生時代は本当にだめだめでしたから」

 私は山陰大学の医学生だった頃はあらゆる定期試験で再試にかかりまくって成績について小石川先生に直接面談されたことが何度もあり、落ちこぼれ医学生だった頃の私を知っている小石川先生は曲がりなりにも研修医としてまともに働けている私を微笑ましく見ていました。

「それはそうと、実は敷島先生に会いたがっているお知り合いの後期研修医の先生が今日ここに来られているんですよ。今日はポスターを撤収したらその後は自由行動となりますから、その先生とお会いできたら夕食をご一緒してもいいかも知れませんね。私は若い先生同士の邪魔をするつもりはありませんからここで一旦お別れとします」
「そうなんですね。知り合いの後期研修医というと……誰かな?」
「おっ、ここにいたのか理子。まさか俺様のことを忘れたなんてことはないよな?」

 通路の曲がり角から現れたスポーツ刈りに高身長の男性医師を見た瞬間、私は身をすくめました。

 気を利かせて去っていった小石川先生に助けを求めることもできないでいるとその後期研修医はつかつかと歩み寄ってきて、頭一つ背の低い私の左肩に右手をポンと置きました。
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