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淫獄地域枠 リコ先生は村のみんなのお嫁さん
第14章 第13話 山陰大学特撮研究会とリコ先生のヒーローショー(前編
 相談を終えたお母さんが健診結果の用紙をバッグに片付けて席を立とうとすると、子供用の椅子に座っていたコウタくんは突然右手を上げました。

「リコせんせい、ぼくからもしつもんがあります! おいしゃさんとはかんけいないけどいいですか?」
「なになに、全然いいよ。私のことでもアイカさんのことでも何でも答えるよ」
「まあこの子ったら。リコ先生にあんまり変なこと聞いちゃだめよ」

 コウタくんはそう言うと子供用のポーチに付けていたカラフルなステッカーを私に見せてきて、そこには特撮のいわゆる戦隊ヒーローが描かれていました。

「こどものほんでよんだんですけど、ていおうせんたいエンペライジャーはいつこのむらにきてくれるんですか!? ぼくレッドエンペラーのサインほしい!!」
「えっ? あ、ああ……それはね……」

 私は戦隊ヒーローの番組こそ見たことはありませんがコウタくんが聞きたいことは理解できて、要するにコウタくんは戦隊ヒーローのヒーローショーはいつこの村で開催されるのかと私に尋ねていたのでした。

 そして私はヒーローショーを直接見たことこそありませんが、これだけははっきり言えます。

「あのね、コウタくん。残念だけどヒーローショーは中井戸村までは来てくれないの。レンジャーとかライダーは都会で戦うのに忙しいから、平和なこの村まで来る時間は……」
「ええー、そんなのひどいよー! ぼくレッドエンペラーにあいたいー! とかいまでいってヒーローにあいたいー!!」
「わがまま言うんじゃありません、お父さんもお母さんも漁で忙しいからとても鳥取市内まで車で走る時間はないの。ごめんなさいねリコ先生、今日は本当にありがとうございました」

 ヒーローショーがこの村に来てくれないと知って泣きわめくコウタくんをお母さんは手を引きずって連れ帰りましたが、私は医師である以前に中井戸村の一人の住民としてコウタくんはかわいそうだと思いました。
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