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淫獄地域枠 リコ先生は村のみんなのお嫁さん
第21章 エピローグ 生まれくる命のために
「『亜』という文字には亜熱帯や亜種というように何かに次ぐとかやや異なるという意味もありますが、|亜細亜《アジア》や|亜剌比亜《アラビア》という表記に使われるように広く巨大なものを包摂する意味合いも持っています。中井戸村は田舎ですから決して医療現場の主流にはありませんが、それでも敷島先生はその中で全力でお医者さんとして働いておられます。そんな敷島先生の|志《こころざし》は小さな村の中からでも広く巨大な大陸を包み込むほど大きな愛に満ちており、それは一言で言えば美しいという表現に集約されます。そういう意味で、私どもは生まれてくる赤ちゃんに『亜美』という名前をご提案するのです」

 先代店長さんがしみじみと語った名前の由来に、私は胸が一杯になって何も言えなくなりました。


 そして胸元ですやすやと眠っている赤ちゃんを見て、私は語りかけます。


「亜美ちゃん……そう、あなたの名前は今から亜美ちゃんです。お母さんは中井戸村で素晴らしい家族たちと一緒にあなたを立派に育て上げます。私はこれからもお父さんが分からない子供を何人も生みますが、あみちゃんはその祝福された子供たちの最初の一人です」

 私が語りかけるとあみちゃんは目を覚まし、この世界の誰よりも素敵な笑顔を私に向けました。


「私とタカヒロお父さんとマサツグお父さんとミチタカお父さんとアイカお母さん、そして村のみんながあなたを大切に守り育てていきます。……生まれくる命のために、私は中井戸村のリコ先生としてずっと生きていきます。あなたにはお父さんがいないんじゃなくて、この村のみんながあなたのお父さんでお母さんなんだよ」

 そうしてあみちゃんをぎゅっと抱きしめると私は感涙にむせび泣いてしまい、村長さんと生塩船長と先代店長さんはその様子を微笑ましく眺めていました。


 中井戸村のリコ先生は、村のみんなのお嫁さん。


 そんな私と生まれくる全ての命に、どうか神の祝福がありますように。


 (完)
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