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淫獄地域枠 リコ先生は村のみんなのお嫁さん
第7章 第6話 中井戸村のリコ先生
「どうもこんにちは、診療所で後期研修医として働いている芝田孝宏です。高柳さんと直接お会いするのは初めてだと思います」
「ああ、地域奉仕枠の芝田先生ですね。ご一緒にお住まいというと、お腹の子は芝田先生の……?」
「そうだと嬉しいんですけどね。上の3人の子も全員僕の子供かも知れないし、もしかしたら全員違うかも知れないんです。でも僕はリコ先生と一緒にいられて幸せですよ」
「は、はあ……」

 高柳さんが状況を呑み込めず困惑していると、漁から帰ってきたマサツグさんが私の3人の娘を連れて家に入ってきました。


「お疲れ様です、僕はこの村で漁師をやってる佐々木正継です。リコ先生がお仕事の時は子供たちを漁村で預かることもありまして。今日は連れた魚を沢山持ってきたので後で高柳さんにごちそうしますね」
「ありがとうございます。その、佐々木さんが3人の娘さんの父親という訳でも……?」
「だといいんですけど、もしこの子たちが僕の娘じゃなくても僕はこの子たちの父親ですし、芝田先生もそうですよ。それは他の旦那さんも同じです」
「マサツグおとうさん、このおじいさんはタカヒロおとうさんのしりあいなの? だったらおかあさんともしりあい?」

 今年で7歳になる長女のあみちゃんは高柳さんに興味津々で、この子たちは地域奉仕枠のおかげでこの世に生まれてきたということを考えれば高柳さんはある意味では娘たちのおじいさんなのかも知れないと私は思いました。
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