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12歳年下の彼とホワイトデーする話
第15章 2024年3月17日

『巴さん……月末の引っ越しの時
金曜日から僕の所に来て、荷物
纏めたりとかするのを
手伝って貰ったりとか出来ますか?』

引っ越しは30と31日の週末に
主に運ぶのは30日で31日は
新居での荷解きになるんだけど。
前日の29日から泊まりに来て
纏めたりするのを手伝ってほしいと
彼からそうお願いをされてしまって。

確かに…綺麗に前日までに
纏めて置けば、当日のお引越しが
スムーズに出来るもんな。

「うん、勿論…いいよ。
そうして置いた方が、
次の日の朝に他のお手伝いの
人が来る前に慌てなくていいし」

『ありがとうございます、巴さん』

こんな話をして、具体的な
相談をしていると。
いよいよ来月からは…彼と
一緒に…あのテラスハウスで
生活するんだなって…。

まだ先って思ってたのに、
あっという間に…ここまで
来ちゃった様な気がする…。

『早く、来月になりませんかね?
来月からはずっと、
毎日巴さんと一緒ですもんね』

この彼と…毎日…一緒か…、
私…身体…持つかな?
そんな一抹の不安を
感じてしまう巴であった。

「ねぇ、港斗君…」

『何ですか?巴さん』

「ホワイトデーのお返し…、
ありがとうね…。ちゃんとお礼
改めて言って置きたいなって思ったから」

『良いですってそんなの、
巴さんにバレンタインを
貰ったお返しですからね…。
また…一緒に出掛けたりとか、
泊りに行ったりしましょうよ…』

「うん、ありがとう。港斗君…。
あのね…港斗君…」

『はい、何ですか?巴さん』

巴が…言いかけた言葉と…
言うのを躊躇していると。
彼が問い返して来て。

「今ね…、港斗君の事…
大好きだなぁって思ってた所」

『そんな事ですか?巴さん。
僕はいつでも巴さんの事
大好きですけどね?
でも…言って貰えるのは嬉しいです』

あれ?…

気が付いたら…、
脚付きのマットレスの上に
自分の背中があって
下から彼を見上げる体勢になっていて。

そのまま…彼に…、
美味しく…頂かれちゃったと…さ。



12歳年下の彼とホワイトデーする話


            ー おしまい ー


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