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第4章 Ｗデート

その間に…車…
宿泊するホテルに回しときますと
港斗君が言って居て。

この後に夕飯を食べる場所を
すぐ近くで予約してくれてるのだそうだ。

港斗君は…車があったから
途中は飲めなかったもんな…。

スパワールドのCMの
世界の大温泉を…
密に楽しみにしていたので。
お風呂…楽しみだねって
男性陣とは６階でバイバイして
４階へと葵ちゃんと二人で向かった。

ロッカーの所で裸になって
お風呂の入口に…移動しながら
身体にシャワーを浴びれる場所を通って。

まず出迎えてくれたのは
上がり湯用のお湯が入った瓶。
そしてその奥に…
テルマエ・ロマエを彷彿とさせる
古代ローマ風呂が出迎えてくれる。

『凄いですぅ～、
外国に来たみたいですね！』

「でも先に…身体洗いたいね…」

洗い場は…沢山の種類の有る
お風呂の合間合間に
結構な数が備え付けてあるから。
洗い場が全部埋まる事は無さそうだけど。

隣で身体を洗って居る
葵ちゃんはソワソワとしていて。

『あの…、巴姉サン。
身体洗ったら、お魚が泳いでる
お風呂…行っても良いですか？』

今…私達が身体を洗って居るのは
どうも古代ギリシャの崩れた
神殿の遺跡みたいな場所で。
奥の方に…熱帯魚が泳いでいる
水槽が見えていて
子供達が水槽の前でたむろしている。

葵ちゃんは子供達に
大人気のその水槽がある
お風呂が気になっている様子で。
髪の毛と身体を洗ったらまずは
その水槽を…観に行く事にした。

お風呂に入りながら
熱帯魚が泳いでいる水槽を
眺めるのは…初めての経験だな。
スーパー銭湯には…行った事あるけど。

映像じゃないリアルな魚を
ぼんやりと眺めつつ
嬉しそうに水槽を見ている
葵の後姿を巴は眺めていた。

他にもパルテノン神殿を
イメージしたハーブ風呂とか
地中海をイメージした露天風呂。
フィンランドのサウナハウスを
モチーフにしたサウナもあって。
真っ青なライトが幻想的な
雰囲気を持った青の洞窟風呂もあって。

１つ１つのお風呂に浸かって
回るだけで…結構時間が掛かりそうだ。

世界の大温泉と言う
あのCMの謳い文句には納得したのだが。