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12歳年下の彼とホワイトデーする話
第4章 Wデート

サウナや岩盤浴で汗も掻いたし
髪の毛も洗っちゃったし、
化粧も落としちゃったから。

世界各国の温泉旅行気分を
味わった後は…広いパウダールームで
髪の毛を乾かして、化粧をし直して。

『生田サンと小林サンに
何だか、申し訳ないですねぇ~』

そう…隣でお化粧をしている、
葵ちゃんがそう言って居て。
お待たせしてるのは、
悪いとは思ってはいるんだけども。
それよりも…あのテレビのニュースに
なっていたオンラインの宝くじが
当たったって言ってたのに。
今日の…ここでの支払いを
彼が完全に小林君に任せきりな事が
私は気になってたんだけども。

お化粧を整えて、
ロビーの階に行ったら。
そこには一人ソファで
スマートフォンでゲームをしてる
小林君の姿があって。
一緒のはずの港斗君の姿は無かった。

『すいませぇええん、小林サン
お待たせしてしまいましたあぁあ~』

『全然、大丈夫です、
僕、ゲームしてたんで…。
あ、生田サンは先に会計して
外で待ってますんで、あっち』

そう言ってあっちと
小林が外を指差すと
大きな窓の向こうで
こっちに手を振っている彼が見えて。

スパワールドでは最初に
お金を払った時に受け取る
リストバンドがお金の代りになって
後で精算機で清算するので、
お財布を持って歩かなくていいシステムで。

これを清算すると
キューアールコードが
印刷された紙が出て来て
出口の自動改札から外へ出る事が出来る。

とは言っても…お昼の食事代は
彼のリストバンドで清算したので
私達が…余分に使ったのは
途中で喉が渇いて
温泉の脱衣場の自販機で買った
スポドリぐらいなんだけども。

その分も自分のリストバンドと
一緒に清算してくれるそうなので。
もう完全に…ジュースの1本まで
全部…小林君の驕りみたいだ。
付けていたリストバンドを回収されて、
ありがとうございますと御礼を言って
精算機の所に向かった小林を
葵と一緒にソファに座って待つ。

キューアールコードが印刷された
切符みたいな清算済みの紙を貰って
ロッカーで履いて来た靴を履いて。
その紙のキューアールコードを
改札機で読み取って外に出た。



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