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ハッテンlove
第3章 heart+heart
ズン、と奥深く入れて、勢いよくピストンを開始する。姫野のいいところを擦る度に、俺の首に巻き付けた腕の力が強くなる。

やばい。なんか泣きそうになってきた。やっぱ惜しいよ。

「ど、した…の?」

俺の様子が変なのか、姫野が俺に問いかけてくる。

「…なんでもない」

それからは無言で絶頂まで向かった。姫野が啼く度に、俺は泣いた。
永遠にさよならなわけじゃないのに、なんでこんなに切ないんだろ。

俺も意味…わかんね。


☆★☆


「どうしたの?変だよ?」

二回戦には突入出来なかった。
そんなことしたら、俺…確実に号泣するわ。

仕方ないことなんだよな。
小芝居続けたって、いつかぼろが出る。
ラブホ代だって、毎回出すの無理だ。姫野に出させるわけにもいかない。

姫野…前に、一生一人で生きてくって言ってたけど。
まっつんがあれほど本気で想ってんなら、まっつんと付き合えばいいのに。

そう思うとかなり切ない。でも、俺は姫野を本気で好きって言える自信もない。
好きなような気もする。でも、はっきりとは言えない。
金もないし、守ってあげられない。

「もう出る?」

いつも、休憩三時間コースでここを利用してる。
でも、今日は帰すのが惜しい。

「…泊まろうぜ。俺が出すから」
「ヤらないのに?」
「うん」

そう言って、姫野に優しくキスをする。
嘘つきな唇。でもこの感触だけは本物。

友達にキスなんてしない。なのに、俺はそれを脇に置く。


俺は自分の気持ちをごまかして、姫野の正体を暴くことを先延ばしにしたことを…俺はこの後、一生後悔することになる。

ちゃんと、姫野を家まで送ってあげていれば…あんなことにはならなかったのに。




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