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ハッテンlove
第5章 友達
「じゃ、俺は行くわ。そうそう、報酬の件だけど、時間かかりそうだし、人脈も広く使うからな。高くつくぜ?」

ギラっとした目を僕に向ける。二宮くんは「ええーッ!俺の出世払いじゃ駄目なの!?」と抗議をした。

しかし僕に払えるものといったら、この美貌と身体しかない。
でも、この相手に通用するのか。僕に興味ゼロっぽいし。

「僕、お金ないよ。身体で払うっていうのは、二宮くんに悪いよね?」

3Pも出来ればご遠慮したいところ。こんなにloveloveな二人に割って入るのもね…。
しかし泰三さんは笑って、その笑顔に似つかわしくないことを言う。

「いや。ヒメに身体で払ってもらう」

二宮くんが顔面蒼白になってしまった。

「そんな…。泰三さん…ッ」

カタカタ震えちゃってるよ。可哀想な二宮くん。
いや、僕も可哀想だけど。僕も友達の彼氏なんて願い下げなんだけど。

「…なんてな。お前らが想像してるのと違うけど」

案外サディストなのか、泰三さんは二宮くんの涙目に満足げだ。そして僕に優しい笑顔を向けた。

「もうすぐ期末テストがあるだろ?ヒメは頭いいんだってな。悠真から聞いてるよ。住み込みで悠真の勉強見てやってくれないか?悠真のオヤジさんには俺から話すから。俺…自分が中退してるからさ。こいつにはちゃんと卒業してもらいたいし…」

また優しく二宮くんの頭を撫でた。
いいなぁ…。すごく二宮くんのこと考えてるんだね。
そして、僕のことも…。

甘えてるようで嫌だったけど、一人暮らしの寂しい部屋に帰るのが怖かった。
変装してるから襲われることはないとは思うけど、でも…。

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