この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ハッテンlove
第6章 姫野との対決
テスト範囲が配られたプリントを二枚大目にもらってみた。
一枚は悠真の分で、もう一枚は…。
悠真はともかく、姫野が休みなんてこれまでなかったんじゃないかな。入学してからずっと休むことなく、ヤツは教室の片隅で怪しい雰囲気のまま佇んでいた気がするのだ。
姫野の住んでいるアパートの前で立ち止まる。あの時は大丈夫かよ?って思ったものの、日が明るいうちに見ると、昭和初期って雰囲気のある味のあるアパートだ。
ここでヤツがち…ちくびの開発なんかやってると思うと、なんだかなぁ…。
廊下を歩くとギシギシと軋む音がする。さて、あいつの部屋はどこだろう。
うろうろしていたら、腰の曲がったばあさんが奥の部屋から出て来た。
「あのぅ…ここに姫野葉月って高校生が住んでると思うんですけど。怪しいヘアースタイルで眼鏡かけた…」
ばあさんが「はて?」みたいな顔をするから、もう一度耳元で同じ台詞を言ってみた。
「あぁ…葉月くんか。それならそこじゃよ」
すぐ脇の部屋を指さされた。
「でも葉月くんなら、一昨日出たきりで帰って来てないねぇ」
一昨日!?
俺に会った日からずっと…?
まさか…あの後誰かと会ったのか?
もしかして、まっつん…?
胸にどす黒いもやっとしたものが広がり、慌てて打ち消そうとする。
「あぁ…それと、葉月くんの部屋に若い兄さんが来てたなァ…。偉いガタイがいい男前の…」
なんだと!?
まっつんもガタイのいい男前である。
「しばらく別のところで過ごすからって。ワシ一応、ここの管理人じゃから…」
一枚は悠真の分で、もう一枚は…。
悠真はともかく、姫野が休みなんてこれまでなかったんじゃないかな。入学してからずっと休むことなく、ヤツは教室の片隅で怪しい雰囲気のまま佇んでいた気がするのだ。
姫野の住んでいるアパートの前で立ち止まる。あの時は大丈夫かよ?って思ったものの、日が明るいうちに見ると、昭和初期って雰囲気のある味のあるアパートだ。
ここでヤツがち…ちくびの開発なんかやってると思うと、なんだかなぁ…。
廊下を歩くとギシギシと軋む音がする。さて、あいつの部屋はどこだろう。
うろうろしていたら、腰の曲がったばあさんが奥の部屋から出て来た。
「あのぅ…ここに姫野葉月って高校生が住んでると思うんですけど。怪しいヘアースタイルで眼鏡かけた…」
ばあさんが「はて?」みたいな顔をするから、もう一度耳元で同じ台詞を言ってみた。
「あぁ…葉月くんか。それならそこじゃよ」
すぐ脇の部屋を指さされた。
「でも葉月くんなら、一昨日出たきりで帰って来てないねぇ」
一昨日!?
俺に会った日からずっと…?
まさか…あの後誰かと会ったのか?
もしかして、まっつん…?
胸にどす黒いもやっとしたものが広がり、慌てて打ち消そうとする。
「あぁ…それと、葉月くんの部屋に若い兄さんが来てたなァ…。偉いガタイがいい男前の…」
なんだと!?
まっつんもガタイのいい男前である。
「しばらく別のところで過ごすからって。ワシ一応、ここの管理人じゃから…」