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籠の鳥
第2章 ご奉仕
「大変良くできましたね。どの方がご主人様になられても、ご満足頂けますよ」

なにそれ…

ご主人様なんていらない…

いっその事、心も壊れてしまえばいいのに…



私の瞳から涙が溢れて落ちる…


変なの…

まだ、泣けるんだ…







「あ~っ 要が、お姫様をいじめてるっ」

不意に部屋に入ってきた匠さんが、要さんの隣で涙する私を見て駆け寄ってきた。

私をギュッと抱き締めると要さんに向かって言った。


「いくら、要でも お姫様を泣かしたら承知しないよ」


匠さんの言葉に、要さんは、少し困った様に視線を漂わせる。


「いぇ…私は、忍様に言われて、ご奉仕のお勉強をお教えしてただけで、決して、泣かせていた訳では…」


匠さんは、私を腕に抱き締めたまま、要さんを睨み付ける。

「要の教え方が厳し過ぎたんじゃないの? お姫様は処女なんだから、優しくしなきゃダメだよ?」


「すみません…女性の玩具は、初めてでしたので…
今後は 気をつけます」


要さんは、匠さんに丁寧に頭を下げると 部屋を出ていった。


「お姫様?大丈夫?」
匠さんは、頭を撫でながら私の顔を覗き込む…


「ねぇ?要に何を教わったの?僕にも教えて」


匠さんにそう言われて、先程までの恥態が甦り顔が赤くなった。






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