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籠の鳥
第2章 ご奉仕
匠さんの隣に座り、肩に頭を預けながらボンヤリと窓の外を眺めていた。


「ねぇお姫様。主人には、僕を選んでよ」

無邪気に話す匠さんに頭を上げて視線を移す。


「忍兄も、新兄も、既に、玩具を持ってるし…
お姫様が僕を選んでくれたら すっごく可愛がるから」




この人は何を言ってるんだろう?


【自分の玩具になれ】って…


どうしてそんなに アッサリ言うの?


そんな事を思っていると バタンッと勢い良くドアが開いた。


「匠っ なに抜け駆けしてるんだよっ」


部屋に入ってきた望さんは、匠さんの隣に座る私を引ったくる様に抱き寄せた。

「僕だって 蓮のご主人になりたいんだからっ」


「なんだよっ 望のクセに生意気だぞっ」

匠さんが私の腕を引っ張り取り戻そうとする…


二人に揉みくちゃにされながら、自分が本当に玩具なんだと実感する…



だって…

匠さんも望さんも…

ひとつしかない玩具を取り合う子供みたいだったから…







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