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籠の鳥
第2章 ご奉仕
匠さんと望さんは、どちらが相応しいかと揉めたあと、

匠さんは、私の髪をセットしだし

望さんは、私の顔にメイクを始めた。


「お姫様は、綺麗な顔だから、アップにしたら栄えるよ」


「目も大きいし、ぷっくりした唇も可愛いからメイクのしがいがあるね」


普通の兄妹なら…
妹を可愛がる優しいお兄さんなんだろうな…


でも…
私は、ただの玩具…
女の子が人形遊びをするのと一緒…


私は、黙って二人にされるがままになっていた。








カチャリと音がして、ドアから忍さんが入ってくる…

ピクリと身体が強ばった。


「大丈夫だよ?お姫様。良い子にしてたら忍兄も、恐くないから」


髪を束ねていた、匠さんが耳元でそっと囁いた。


忍さんは、椅子の側まで行くと、器具が乗ったテーブルを引き寄せ、ゴムの手袋をはめた。


「蓮、座りなさい」

それが、忍さんの前の椅子を指しているのだとわかる…


私は、首を横に振りながら後ずさる…


逃げられないってわかっていても そうせずにはいられなかった。


「蓮っ」

忍さんの声が厳しくなる。


「いゃっ…」

更に後退する私の腕を匠さんが掴んだ。

「ダメだょ、忍兄に逆らっちゃ」


反対側の腕も望さんに捕まる。


「一緒に行ってあげる。行こっ」


それでも、イヤイヤをするように抵抗していると、忍さんの溜め息が聞こえた。


「匠っ望っ 甘やかすなっ そのまま連れてこい」



二人に抱えられるように、昨日と同じ椅子に私は、拘束された。





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