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人妻愛人契約
第6章 移りゆく季節の中で~冬、クリスマスベビー
「希実さん、1つ聞いていい?」

「なに?」

「僕に隠してること、ないよね?」

「どうしたの、いきなり」

希実は頭を持ち上げた。上から祐樹の顔をのぞき込む。透き通るような明るい茶色の瞳が、じっと祐樹の瞳を見つめてきた。

「いや、この間の出張のとき、具合が悪そうだったから、ちょっと気になって……」

「あ、わかった。わたしが浮気してると思ってるんでしょう」

「いや、そういうわけじゃないけど……」

「善一さんとのことはあるけど、あれは浮気じゃないって祐樹が言ってくれたよね?」

「確かに言ったけど……」

希実のアーモンド型の目がニコッと細くなった。

「だったら神に誓って言います。わたしは、浮気はしてません。これでいい?」

よくない! 僕が本当に聞きたいのは、善一のことを希実さんがどう思っているかだ! まさか好きになったりしてないよね! 善一にあなたの子どもが欲しいなんて間違っても言ってないよね!

祐樹は、心の中で叫んだ。しかし、実際にできたのは、

「う、うん……」

力なく頷くことだけだった。

希実は甘えるように祐樹の首に抱きついて頬ずりをしてきた。

「大丈夫よ。わたしの心はここにある。祐樹のところにあるから」

希実の温もりを感じる。鼓動が伝わってくる。

祐樹は、希実の身体を抱きしめた。希実の柔肉がギュッと締まる。その圧力で萎みかけていた祐樹のモノが一気に外に押し出された。

「うん……」

希実が媚びるような喘ぎ声を漏らした。股間から祐樹の放った体液が吐き出され、祐樹の下腹部に小さな水たまりをつくっていく。

その何とも言えない中途半端な温かさを肌に感じながら、祐樹は、希実がどこか遠くへ行ってしまったような寂しさを感じていた。
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