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人妻愛人契約
第9章 恋人たちの思い出~夏、浴びせられた欲望
「はぁ……はぁ……はぁ……」

祐樹は肉棒を握り締めたまま肩で息をしていた。

床に白く濁った液体が小さな水たまりをつくっている。昼間あんなに出したのに、結局3回も出してしまった。でもさすがに限界だった。最後はほとんど液体は出でこなかった。

窓を見ると、空が薄っすらと明るくなってきている。

それを見ながら祐樹の頭の中に、この一年の希実との思い出が、出来事が蘇ってきた。

――祐樹は特別だから。

あれはクリスマスのときだったろうか。希実はそう言ってた。でも、僕は、とうの昔に特別じゃなくなってたんだね……。

――毎日、お薬を飲まれているようですし。

星奈ちゃん、希実の身体を心配してくれてありがとう。でも、あれはビタミン剤じゃなく、避妊用のピルだったんだよ……。

――ごめんね。

8月キャミソール姿で寝ていたときに呟いた言葉。あれは寝言じゃなくて、僕に言ってたんだね……。

動画を見れば、希実の方から進んで祐樹を裏切ろうとしていたわけではないことはわかる。そのあとついた嘘だって、つきたくてついたわけじゃないだろう。

そんなことは全部わかる。わかってる。

でも胸が痛かった。痛くて苦しかった。

「希実さん……」

祐樹の頬を涙が一筋伝って落ちていった。
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