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人妻愛人契約
第11章 恋人たちの思い出~冬、電話の向こうで
「おはようございます。社長、早いですね」
早朝、事務所に顔を出すと、先に慎吾が来ていた。
「あれ、慎さん、昨日、泊りだったの?」
「そうですよ。シフト表のとおりです。今夜も泊まりです」
「ご苦労様」
祐樹はあくびを噛み殺しながら言った。さすがに二日連続で徹夜だから身体がだるい。
「だいぶお疲れのようですね。昨日も遅くまで母屋の灯りがついてましたが、また何かつくられてるんですか」
「いや、ちょっと……新しいアプリを作ろうと思ってね……」祐樹はそう言ってごまかした。「希実には黙っておいて欲しいんだ。完成したら驚かせたいから」
「わかりました。でも、気をつけてくださいよ。根詰めてやり過ぎて、身体を壊したら大変だ」
「わかった。気を付けるよ」
祐樹が言うと、慎吾はニコリと笑顔を見せた。
この日、祐樹は星奈にことわって仮眠をとってから、旅館組合の事務所に出掛けた。月一度の社長会があったからだ。
理事長の善一は出張のため欠席で副理事長が進行したがどうにも盛り上がらない会合だった。みんな好き勝手なことを言って、全然まとまらない。善一がいればおそらくこんなことにはならないだろう。祐樹は改めて経営者としての善一の優秀さを感じずにはいられなかった。
早朝、事務所に顔を出すと、先に慎吾が来ていた。
「あれ、慎さん、昨日、泊りだったの?」
「そうですよ。シフト表のとおりです。今夜も泊まりです」
「ご苦労様」
祐樹はあくびを噛み殺しながら言った。さすがに二日連続で徹夜だから身体がだるい。
「だいぶお疲れのようですね。昨日も遅くまで母屋の灯りがついてましたが、また何かつくられてるんですか」
「いや、ちょっと……新しいアプリを作ろうと思ってね……」祐樹はそう言ってごまかした。「希実には黙っておいて欲しいんだ。完成したら驚かせたいから」
「わかりました。でも、気をつけてくださいよ。根詰めてやり過ぎて、身体を壊したら大変だ」
「わかった。気を付けるよ」
祐樹が言うと、慎吾はニコリと笑顔を見せた。
この日、祐樹は星奈にことわって仮眠をとってから、旅館組合の事務所に出掛けた。月一度の社長会があったからだ。
理事長の善一は出張のため欠席で副理事長が進行したがどうにも盛り上がらない会合だった。みんな好き勝手なことを言って、全然まとまらない。善一がいればおそらくこんなことにはならないだろう。祐樹は改めて経営者としての善一の優秀さを感じずにはいられなかった。