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第11章 恋人たちの思い出～冬、電話の向こうで

ピチャ、ピチャ、ピチャ……クチャ……ズズッ……。

たまらず希実は腰をのたうたせた。声を漏らすまいと眉間に皺を寄せ、口を必死に抑えていたが、指の隙間から甘い啜りなくようなよがり声が漏れてくる。

善一の口元は希実が吐き出す愛液でビショビショになっていった。

やがて、希実の身体が小刻みに震えてきた。希実は口を覆っていた手を離し、両手で善一の頭を掴んだ。

「お願い……もうやめて……」

声が震えている。

「イキそうなのか？」

善一が尋ねると、希実は何度も小さく頷いた。

「遠慮することはない。好きなだけイクといい」

善一が追い込むように舌を激しく動かした。充血し硬く尖った肉芽を思い切り吸い上げた。

「あんッ……ダメ、本当にイッちゃうっ……」

希実は善一の頭を掴んだまま腰を激しく前後に揺らし、秘唇を善一の顔に擦りつけながら、背中を大きくのけ反らした。

「あ、あああああッ！」

希実の息が止まった。下腹部が波を打つように震え、太腿が善一の顔をギューと締め付けた。

股間に吸い付いたまま善一は目を細めて、痙攣する希実の身体を見ていた。

しばらくすると善一の顔を締め付けていた太腿が、徐々に緩んでいった。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

希実は、うっとりした表情で、肩で大きく息をしている。

「イッちゃったのか？」

善一が聞くと、長い睫毛を震わせながら、恥ずかしそうに頷いた。