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人妻愛人契約
第15章 新しい夫婦のかたち
「ところで、祐樹。今日11時から羽鳥さんたちとオンライン会議でしょう。わたしも参加していいかな」
希実は祐樹に向かって言った。
「え、女将さんが参加してくれるんですか?」
星奈が目を輝かせた。
「うん。星奈ちゃんたちの仕事を見てたら、わたしもやりたくなっちゃった。簡単なプログラムくらいなら書けるから使って」
「それは頼もしいです。社長、もちろんOKですよね」
「うん。僕も希実さんに手伝いじゃなく、正式にプロジェクトに参加して欲しいと思ってたところだったんだ。ぜひ参加して。羽鳥さんもきっと喜ぶよ」
「じゃあ、そうさせてもらうね」
希実はニコリと笑った。
「そうと決まったら、まずは現在の進捗状況を確認しないと。星奈ちゃん、教えてくれる?」
「もちろんです」
「ミーティングルームで打ち合わせしましょうか」
「はい」
二人は姉妹のように仲よく寄り添って事務所を出て行った。
元気になった希実の後姿を見ながら、祐樹も嬉しくなった。
カメラの件を善一に問いただしても、白を切られるに違いない。協力者が誰なのかも教えてくれないだろう。
フロントの高島さんか、それとも今年入った大畑くんか……。日頃、この事務所を出入りする人間は何人もいる。もしかしたら善一は出入りの業者を使ったのかも知れない。疑い出したらきりがない。
時間はある。追い追い調べればいい。今はまず、これからのことを考えよう。これからの仕事のことを、家族のことを、そして夫婦のことを。今日から僕と希実さんの新しい生活が始まるのだから――。
「よし」
祐樹は、心の中のモヤモヤを吹っ切るように一声発すると、二人の後を追ってミーティングルームへと向かった。
希実は祐樹に向かって言った。
「え、女将さんが参加してくれるんですか?」
星奈が目を輝かせた。
「うん。星奈ちゃんたちの仕事を見てたら、わたしもやりたくなっちゃった。簡単なプログラムくらいなら書けるから使って」
「それは頼もしいです。社長、もちろんOKですよね」
「うん。僕も希実さんに手伝いじゃなく、正式にプロジェクトに参加して欲しいと思ってたところだったんだ。ぜひ参加して。羽鳥さんもきっと喜ぶよ」
「じゃあ、そうさせてもらうね」
希実はニコリと笑った。
「そうと決まったら、まずは現在の進捗状況を確認しないと。星奈ちゃん、教えてくれる?」
「もちろんです」
「ミーティングルームで打ち合わせしましょうか」
「はい」
二人は姉妹のように仲よく寄り添って事務所を出て行った。
元気になった希実の後姿を見ながら、祐樹も嬉しくなった。
カメラの件を善一に問いただしても、白を切られるに違いない。協力者が誰なのかも教えてくれないだろう。
フロントの高島さんか、それとも今年入った大畑くんか……。日頃、この事務所を出入りする人間は何人もいる。もしかしたら善一は出入りの業者を使ったのかも知れない。疑い出したらきりがない。
時間はある。追い追い調べればいい。今はまず、これからのことを考えよう。これからの仕事のことを、家族のことを、そして夫婦のことを。今日から僕と希実さんの新しい生活が始まるのだから――。
「よし」
祐樹は、心の中のモヤモヤを吹っ切るように一声発すると、二人の後を追ってミーティングルームへと向かった。