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人妻愛人契約
第3章 初めての夜
19時ちょうどに沙耶は迎えにきた。
希実は、散々迷った挙句、紺地に菖蒲をあしらった浴衣と臙脂の帯を選んだ。
「わあ、素敵ですね。とてもお似合いです」
沙耶は、お世辞ではなく言っているようだ。まるでアイドルでも見るように目を瞬かせている。
「沙耶さんが褒めてくれるんなら大丈夫ですね」
希実は、髪を手で軽く触って整えると、和装用に浴衣生地でつくられた小さなポーチを持った。
「じゃあ、行きましょうか」
自分自身に気合を入れるように祐樹に向かって声を掛けた。
沙耶は、二人を中庭にある離れへと案内した。数寄屋造りの平屋になっている。
「ここは特別なお客様だけにお貸ししてるんです」
玄関の戸を開けながら言った。
「特別なお客様って、どんな方ですか?」
希実が尋ねたが、沙耶は口元に意味ありげな笑みを浮かべて、
「それは言えません。個人情報ですから」と教えてくれなかった。「さあ、どうぞ」
玄関を上がると、二畳ほどのスペースがあり、正面は壁になっている。瓢箪の絵が飾られていた。右側は、そのまま廊下が伸び、洗面所などがあるようだ。左側が、部屋になっている。
沙耶は、部屋の前に膝を正して座ると、「失礼します」と言って襖を開けた。そのまま会釈をして、中にいる人物に向かって、「お客様を連れてまいりました」と告げた。
「お待ちしてました。どうぞお入りください」
善一の野太い声が聞こえてきた。
希実は、散々迷った挙句、紺地に菖蒲をあしらった浴衣と臙脂の帯を選んだ。
「わあ、素敵ですね。とてもお似合いです」
沙耶は、お世辞ではなく言っているようだ。まるでアイドルでも見るように目を瞬かせている。
「沙耶さんが褒めてくれるんなら大丈夫ですね」
希実は、髪を手で軽く触って整えると、和装用に浴衣生地でつくられた小さなポーチを持った。
「じゃあ、行きましょうか」
自分自身に気合を入れるように祐樹に向かって声を掛けた。
沙耶は、二人を中庭にある離れへと案内した。数寄屋造りの平屋になっている。
「ここは特別なお客様だけにお貸ししてるんです」
玄関の戸を開けながら言った。
「特別なお客様って、どんな方ですか?」
希実が尋ねたが、沙耶は口元に意味ありげな笑みを浮かべて、
「それは言えません。個人情報ですから」と教えてくれなかった。「さあ、どうぞ」
玄関を上がると、二畳ほどのスペースがあり、正面は壁になっている。瓢箪の絵が飾られていた。右側は、そのまま廊下が伸び、洗面所などがあるようだ。左側が、部屋になっている。
沙耶は、部屋の前に膝を正して座ると、「失礼します」と言って襖を開けた。そのまま会釈をして、中にいる人物に向かって、「お客様を連れてまいりました」と告げた。
「お待ちしてました。どうぞお入りください」
善一の野太い声が聞こえてきた。