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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第10章 グラビアデビュー
「なんだよ!
パイパンにしてないのかよ」
カメラマンの男は憮然とした表情をしたが
「いいじゃない、自然でさ」と
撮影隊のリーダーはニンマリと笑った。
「すでにヘアヌードも解禁されているんだ
下の毛がある方が自然でいいじゃないか」
「そうは言ってもビジュアル的にどうかなと思うんですけどね」
パイパンにしておくのが普通だろ!と
まるで圭子に落ち度があるように罵倒された。
けれども不機嫌になったのは一瞬で
カメラのファインダーを覗くとカメラマンさんは一気に饒舌になった。
友達とは海水浴に行ったりするの?とか、
ちょっと波打ち際で水遊びをしてみない?などと
圭子をリラックスさせてくれて
ポーズを強制するのではなく
波打ち際で波と戯れる圭子の自然な動きをカメラに次々と収めてゆく。
そのうちに、最初は強張っていた笑顔の圭子だったが、波と戯れているうちに自然な笑みがこぼれてくる。
「流石だねえ、やはりプロのカメラマンだね
あんな笑顔は僕にも見せてくれたことがないよ」
浅香は砂浜に腰を降ろして
撮影隊のリーダーと談笑しながらカメラマンの腕を褒め称えた。
「でしょ、彼、もともとAVカメラマンをしていたんですけど、腕を見込んで私が引き抜いたんですよ」
「へえ~…AVを撮ってたんですか…
じゃあ、そのうち圭子とのセックスを記録に残す時は彼にお願いしようかな」
「えっ?やっぱり浅香さんと彼女は…その…男女の関係だったんですか?」
「男女の関係というか…
筆下ろしを彼女にお願いしただけですけどね」
またまた~、冗談キツいんだから
撮影隊のリーダーは浅香のジョークだと思った。
浅香としては本音を語ったに過ぎないが
まさか20代後半の男がつい最近まで童貞だったなんて知る由もなかった。