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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第13章 帰京
ラーメン屋にでも連れていくのかと思いきや、
浩は自分の部屋に圭子を連れ込んだ。
「ちょっと待ってな
今すぐ旨いラーメンを食わせてやるから」
そう言って浩は
キッチンに転がっているカップ麺を拾い上げると
ヤカンに湯を沸かし始めた。
「てっきりラーメン屋にでも連れて行ってくれるのかと思ったけど…」
「悪いな
給料日前でピーピーなんだよ」
沸いた湯をカップ麺に注ぎながら
カップ麺だけど、こいつ案外と旨いんだぜと
自慢した。
「さあさ、3分間ここに座って待ちなよ」
浩はベッドの上の洗濯物の山を部屋の片隅に投げ飛ばして圭子が座るスペースを作ってくれた。
「何かイヤな事があっても腹一杯食えば忘れちまう、さあ、遠慮せずに食べな」
「あなたの分は?」
「そいつが最後の一個さ
大丈夫、僕は腹が減っていないから」
そう言いながらも
カップ麺の蓋を捲っていい香りがしたとたんに
グ~っと彼の腹の虫が鳴った。
「私、全てを食べれないわ
そうだ!半分こしましょうよ」
そう言ってひとつのカップ麺に互いに箸を突っ込んですすり合った。
「ごめんな…裕福な男じゃなくて…」
浅香というタニマチの存在が彼を卑屈にさせていた。
「裕福でなくてもいい…
優しい男が傍にいてくれたらそれでいいんだもん」
カップ麺の食事もそこそこに
圭子は浩の肩に頭を傾けて甘えた。
「うん…優しさなら誰にも負けないさ」
彼は圭子の肩を左手でしっかりと抱いて
右手は自然と圭子の胸を揉み始めた。
今はそんな気分じゃないのよ
やんわりと右手を払い除けようとするものの
彼の手首を握った瞬間、
この男の彼女として細々とした暮らしをしていくのも悪くはないのかもしれないと乳房から手を引き剥がすつもりが、いつしか彼の手に自分の手を重ねて一緒に乳房を揉み始めた。