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官能能力者 あおい
第19章 ダブル♡デート 黒尽くめの二人
さて、少し時間が遡ること約半日。ダブルデートが始まる前のこと。
語り部も私、あおいではなく、透子さんにバトンタッチだ。なにせ、これは、このときは私の預かり知らないところで繰り広げられたストーリーだからである。
☆☆☆
来てしまった・・・。
今日だと聞いていたあおいちゃんの初デートの日。私は心配でいても立ってもいられず、散々迷ったが、最後には「えーい、ままよ」と家を出てきたのである。
一応目立たないよう、黒の上下にサングラスという出で立ちだ。
ただ、来たはいいけど、何をどうしていいのやら。
とりあえず、遠目にあおいちゃんを捉えながら、こそっと建物の陰に隠れてみる。
まだ、委員長はおろか、お友達の明日香ちゃんとバスケ君も来ていないようだ。
それにしても今日のあおいちゃんはフェミニンでかわいい。
先日うちに来たときの元気印の服装も良いが、今日の服はとびきりだ。
気合入ってるな・・・
そうこうしているうちにカップルが近づいてくる。おおう!あれがバスケ君だな、そして、その横にいるのが・・・。
うーん・・・
「「負けてるな」」
思わず口にした言葉が隣りにいる誰かの言葉とハモった。
顔を見合せる私とその人。
その人は高校生くらいの女の子。
黒い帽子を目深に被り、紺のパーカーに黒のパンツという、私に負けず劣らずのスパイファッションだ。
「あ、あなた」
「あんたは・・・」
今度は絶妙に違うが、似たようなフレーズが2人の口から漏れる。
「わ、ちょっと!」
彼女が私の身体を建物の方に押しやる。
チラと見ると、あおいちゃんがこっちを振り返っている。
あっぶねー。
「あんた、何者だ?」
彼女は小声で私に詰め寄ってくる。
この子もあおいちゃん達を見てたわね・・・。
なら、名乗っておくのもよいだろうか。
「私、こういう者です」
いつものようにバックから名刺入れを出し、名刺を差し出す。
『公英社 書籍編集部
藤宮 透子 』
一応、レーベル名がない方の名刺を渡す。
「はあ」
突然名刺が出てきたので驚いているのだろうか?彼女は気の抜けたような返事をした。
「私、あおいさんとはひとかたならぬお付き合いをさせていただいていまして」
「はあ」
あれ?言葉の使い方間違っていたかな?のっぴきならない、とかのほうが良かっただろうか?
語り部も私、あおいではなく、透子さんにバトンタッチだ。なにせ、これは、このときは私の預かり知らないところで繰り広げられたストーリーだからである。
☆☆☆
来てしまった・・・。
今日だと聞いていたあおいちゃんの初デートの日。私は心配でいても立ってもいられず、散々迷ったが、最後には「えーい、ままよ」と家を出てきたのである。
一応目立たないよう、黒の上下にサングラスという出で立ちだ。
ただ、来たはいいけど、何をどうしていいのやら。
とりあえず、遠目にあおいちゃんを捉えながら、こそっと建物の陰に隠れてみる。
まだ、委員長はおろか、お友達の明日香ちゃんとバスケ君も来ていないようだ。
それにしても今日のあおいちゃんはフェミニンでかわいい。
先日うちに来たときの元気印の服装も良いが、今日の服はとびきりだ。
気合入ってるな・・・
そうこうしているうちにカップルが近づいてくる。おおう!あれがバスケ君だな、そして、その横にいるのが・・・。
うーん・・・
「「負けてるな」」
思わず口にした言葉が隣りにいる誰かの言葉とハモった。
顔を見合せる私とその人。
その人は高校生くらいの女の子。
黒い帽子を目深に被り、紺のパーカーに黒のパンツという、私に負けず劣らずのスパイファッションだ。
「あ、あなた」
「あんたは・・・」
今度は絶妙に違うが、似たようなフレーズが2人の口から漏れる。
「わ、ちょっと!」
彼女が私の身体を建物の方に押しやる。
チラと見ると、あおいちゃんがこっちを振り返っている。
あっぶねー。
「あんた、何者だ?」
彼女は小声で私に詰め寄ってくる。
この子もあおいちゃん達を見てたわね・・・。
なら、名乗っておくのもよいだろうか。
「私、こういう者です」
いつものようにバックから名刺入れを出し、名刺を差し出す。
『公英社 書籍編集部
藤宮 透子 』
一応、レーベル名がない方の名刺を渡す。
「はあ」
突然名刺が出てきたので驚いているのだろうか?彼女は気の抜けたような返事をした。
「私、あおいさんとはひとかたならぬお付き合いをさせていただいていまして」
「はあ」
あれ?言葉の使い方間違っていたかな?のっぴきならない、とかのほうが良かっただろうか?