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官能能力者 あおい
第18章 ダブル♡デート 帰りたくない
駅につく。ここまで来たら、電車に乗って、あとは違う駅で降りるから、もう、バイバイみたいなものだ。
ぎゅっと繋いだ手を強く握ってしまう。
「もうすこし、この辺散歩しようか・・・」
委員長が言ってくれる。
「うん」
私はうなづく。
駅を通りすぎ、歩く。日が傾き、夜空が藍色に染まる。
街灯が瞬き始め、街の色が変わる。
「公園だ」
独り言のように、委員長が言う。
私達は、どちらともなく、公園に向かって歩を進める。
ベンチに座る。手は握ったままだ。
誰も遊ぶ人のいない遊具がぽつんぽつんとある公園は、夕闇に沈んでいる。
ずっと、この時間が続けばいいのに・・・。
「帰りたくない・・・」
つい、言ってしまい、ハッとする。
やだ、なんか誘っているみたい、私ったら。
でも、口に出した言葉は戻らない。
気持ちの置きどころがなく、ただ、手をぎゅっと握る。
「僕も、帰したくない・・・」
え?今、なんて?
私は委員長の顔を見上げる。
委員長が優しく私を見つめる。
温かい感触が胸の中から体中に広がる。
唇に柔らかい感触。
よい香り。
ああ、委員長が、心の中で私にキスしてくれている・・・。
私は自然と目をつむる。
体中に広がる心地よさを、ただただ感じたいと思ったから。
そして、その唇に、そっと、委員長の唇が重なるのを感じた。
左目から、雫のように涙がこぼれる。
ついで、右目から。
欲しかったものが、与えられた喜び。
ずっと待っていたから。
心の中がほわんほわんと温かくなる。
委員長が、左手で私の首筋を支えるようにし、より強く唇を押し付けてくる。
私も右手を委員長の身体に回す。
長い、長いキス
そっと目を開くと、委員長の顔が目の前に。
どちらからともなく、一旦唇を離す。
「好きです・・・」
委員長が囁くように言う。ちょっと声がかすれているのは、緊張しているからだろうか?
「私も・・・」
私の声は震えていた。
そして、もう一度、キス。
どうか、このまま・・・
時間が止まってくれますように。
でも、現実はそうはいかない。
長いキスが終わり、また見つめ合う。
帰る時間はとっくに過ぎている。
「また、デートしたい」
委員長が言う。
「私もしたい」
今度はどこに行く?
そう言われて、嬉しくて、今度は私からキス。
こうして、私達の初デートは、多分大成功に終わったのだ。
ぎゅっと繋いだ手を強く握ってしまう。
「もうすこし、この辺散歩しようか・・・」
委員長が言ってくれる。
「うん」
私はうなづく。
駅を通りすぎ、歩く。日が傾き、夜空が藍色に染まる。
街灯が瞬き始め、街の色が変わる。
「公園だ」
独り言のように、委員長が言う。
私達は、どちらともなく、公園に向かって歩を進める。
ベンチに座る。手は握ったままだ。
誰も遊ぶ人のいない遊具がぽつんぽつんとある公園は、夕闇に沈んでいる。
ずっと、この時間が続けばいいのに・・・。
「帰りたくない・・・」
つい、言ってしまい、ハッとする。
やだ、なんか誘っているみたい、私ったら。
でも、口に出した言葉は戻らない。
気持ちの置きどころがなく、ただ、手をぎゅっと握る。
「僕も、帰したくない・・・」
え?今、なんて?
私は委員長の顔を見上げる。
委員長が優しく私を見つめる。
温かい感触が胸の中から体中に広がる。
唇に柔らかい感触。
よい香り。
ああ、委員長が、心の中で私にキスしてくれている・・・。
私は自然と目をつむる。
体中に広がる心地よさを、ただただ感じたいと思ったから。
そして、その唇に、そっと、委員長の唇が重なるのを感じた。
左目から、雫のように涙がこぼれる。
ついで、右目から。
欲しかったものが、与えられた喜び。
ずっと待っていたから。
心の中がほわんほわんと温かくなる。
委員長が、左手で私の首筋を支えるようにし、より強く唇を押し付けてくる。
私も右手を委員長の身体に回す。
長い、長いキス
そっと目を開くと、委員長の顔が目の前に。
どちらからともなく、一旦唇を離す。
「好きです・・・」
委員長が囁くように言う。ちょっと声がかすれているのは、緊張しているからだろうか?
「私も・・・」
私の声は震えていた。
そして、もう一度、キス。
どうか、このまま・・・
時間が止まってくれますように。
でも、現実はそうはいかない。
長いキスが終わり、また見つめ合う。
帰る時間はとっくに過ぎている。
「また、デートしたい」
委員長が言う。
「私もしたい」
今度はどこに行く?
そう言われて、嬉しくて、今度は私からキス。
こうして、私達の初デートは、多分大成功に終わったのだ。