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官能能力者 あおい
第19章 ダブル♡デート 黒尽くめの二人
「本当・・・自分がキライ・・・。あおいはいつもニコニコしてて、一緒にいる人を元気にできる。私にも優しくしてくれる。
なのに、私は、だ・・・ダメになればいいって、そんなこと、思いたくないのにぃ!!」
美結ちゃんは噛みしめるように言うと、声を殺して嗚咽した。
私は彼女に近づくと、その頭をそっと両手で抱きしめた。
「うわああああ!」
幼子のように大声で泣く美結ちゃん。
私は黙って、抱きしめ続けた。
苦しかったね・・・辛かったよね。
しばらく泣くと、ゆっくりと彼女は落ち着いていった。
ゆっくりと身体を引き離す。
しゃがんで、彼女の顔を見る。
涙と鼻水でぐしゃぐしゃだ。
私はティッシュを取り出すとそっと、拭いてあげた。
彼女は何も言わずになされるがままにしている。
「あおいちゃんがね、この間うちに来てくれたとき、
『美結はすごいんだ』
って言っていたよ。
普通の人は気づかないような事に気づいて、先回りしてパッパッとやっちゃって、だから、結果的には何ごともなく上手くいくんだけど、本当は美結がみんなが気づかないうちに上手くいくようにしてくれてるってことが多いんだ、って。
だから美結はすごいって。
美結ちゃんはさっき『普段人のことを見てないから』って言っていたけど、多分そうじゃないんだよ。人一倍、周囲の人の感情や思いに敏感で、だから、どうすれば上手くいくか分かるんじゃないのかな?
あおいちゃんのことも好きで、委員長の思いも分かって大事にしたくて、でも、自分も委員長が好きで、皆の思いを大事にしたいけど、できなくて。だから、自分が我慢するしか方法を思いつかなくて・・・。きっと、美結ちゃんは優しい人なんだって、私思ったよ」
そうなのだ、この子はずるく立ち回ろうとすればいくらでも上手くできたのだと思う。
それをしなかったのは、この子がとても優しい子だからだ。
だから、泣かないで・・・。
「わかんないや・・・」
美結ちゃんは呟いた。
いいよ、今はさ、でも、いつか、いつか・・・
この子にも、素敵な恋が訪れますように。
私は願わずにはいられなかった。
なのに、私は、だ・・・ダメになればいいって、そんなこと、思いたくないのにぃ!!」
美結ちゃんは噛みしめるように言うと、声を殺して嗚咽した。
私は彼女に近づくと、その頭をそっと両手で抱きしめた。
「うわああああ!」
幼子のように大声で泣く美結ちゃん。
私は黙って、抱きしめ続けた。
苦しかったね・・・辛かったよね。
しばらく泣くと、ゆっくりと彼女は落ち着いていった。
ゆっくりと身体を引き離す。
しゃがんで、彼女の顔を見る。
涙と鼻水でぐしゃぐしゃだ。
私はティッシュを取り出すとそっと、拭いてあげた。
彼女は何も言わずになされるがままにしている。
「あおいちゃんがね、この間うちに来てくれたとき、
『美結はすごいんだ』
って言っていたよ。
普通の人は気づかないような事に気づいて、先回りしてパッパッとやっちゃって、だから、結果的には何ごともなく上手くいくんだけど、本当は美結がみんなが気づかないうちに上手くいくようにしてくれてるってことが多いんだ、って。
だから美結はすごいって。
美結ちゃんはさっき『普段人のことを見てないから』って言っていたけど、多分そうじゃないんだよ。人一倍、周囲の人の感情や思いに敏感で、だから、どうすれば上手くいくか分かるんじゃないのかな?
あおいちゃんのことも好きで、委員長の思いも分かって大事にしたくて、でも、自分も委員長が好きで、皆の思いを大事にしたいけど、できなくて。だから、自分が我慢するしか方法を思いつかなくて・・・。きっと、美結ちゃんは優しい人なんだって、私思ったよ」
そうなのだ、この子はずるく立ち回ろうとすればいくらでも上手くできたのだと思う。
それをしなかったのは、この子がとても優しい子だからだ。
だから、泣かないで・・・。
「わかんないや・・・」
美結ちゃんは呟いた。
いいよ、今はさ、でも、いつか、いつか・・・
この子にも、素敵な恋が訪れますように。
私は願わずにはいられなかった。