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官能能力者 あおい
第20章 休日のあおいちゃん
そう言ってバックから取り出したのは
 「性・女神降臨」
というタイトルの本。

「ある日、主人公のモテない高校生の男のコが1冊の本に出会う。その本には性愛の女神を召喚する方法が書かれていて、そのとおりにすると美しくも妖艶な女神が現れる。女神は男のコに性の喜びをたっぷり教え、クラスの女の子の身体の弱いところの責め方なんかを教えるの。それで、男のコはその情報とスキルを駆使して次々とクラスのトップ美少女たちのオマンコを性の快楽に堕としていく・・・っていうストーリー。
最初の4章くらいまでは女神がその豊満な身体を駆使して男のコの性感帯を次々に開発していくシーンがいっぱいだし、男のコが女神に強制的にオナニーさせられて、目の前で射精するシーンなんかもあるから、きっと参考になるわよ♡」

いや、そんな爽やかな笑顔で言われても・・・。
とりあえず私は差し出された二冊の本を受け取る。

「そうだ・・・そういえば、今晩、電話したいって言っていたよね?」
確かに言ったけど、この話題の流れで非常に話しづらいことなのだ。
「えっと・・・。実は・・・委員長にお泊まりに誘われて」

ちーん・・・
沈黙10秒。

「ええええええ!!!
 おーとーまーりー!!
 なにそれなにそれ!
 きゃー!一気に?一気に最後まで行っちゃうやつ?
 きゃー!!」

「こ、声!!声大きいですってば!」
私は透子さんの肩に手をかけて何とか落ち着ける。
「なんてことでしょう。どこに行くんですか?
 どこのホテルですか?」
透子さんはまだ興奮冷めないようだ。
「いや、違って・・・。ちょっと言い方悪かったです。同好会の合宿に誘われたんです」
そう、委員長からのメッセージの内容は、委員長が兼部しているミステリー愛好会の2泊3日の夏合宿にゲストとして参加しないか、というもの。
林間学校以来の委員長とお泊りイベントで私は舞い上がったものの、どう捉えていいかわからずに戸惑ってもいたのだ。
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