この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
官能能力者 あおい
第20章 休日のあおいちゃん
「なるほどですね。合宿ですか・・・」
透子さんのトーンがやや落ち着いた。
「例年、ミステリー愛好会では引退する3年生が『ゲームマスター』になって、謎解きイベントをするんだそうです。謎ときっていうのは、ゲームマスターが部員のうち何人かを「犯人」「被害者」に指定してシナリオを渡しておいて、そのシナリオに沿って、合宿中に殺人事件が発生、誰が犯人役かを皆で推理する、っていう。そのとき、部員はゲストを連れてきて良いことになっているそうで。委員長が私を誘いたいって・・・」
最後の方は声が小さくなってしまう。
「行くべきです、万難を排して」
透子さんはキッパリと言う。
「何を迷ってるんですか!行くしかないですよね?なに?どうして?!行かないとか理解できません!!」
圧倒的熱量で身を乗り出してくるので、私は少し身体を引いてしまう。
「・・・なんか心の準備が・・・」
そう、委員長の彼女として隣に立ったり、委員長と間近でやり取りするのに、まだ慣れていないのだ。またぎこちなくなりそう・・・。
「いりません!そんな準備。行きなさい。絶対に!いかないと・・・」
耳元に顔を寄せてくる。
「この場でいかせるわよ♡」
小声で言う透子さんは、きっと本気だ。目がマジだ。
「分かりました・・・」
私は頷くしかなかった。そして、透子さんに促されるままにメッセージの返事を入力する。
「そうそう、ちゃんと、最後に『誘ってくれてありがとう。うれしかったよ』って。うん、そう、そこ大事よ」
そして、震える指で送信。

お、送ってしまった。

やや不安そうな顔で透子さんを見る。
「大丈夫よ。この間だって、すっごくいい感じだったじゃない!」
そうなのだ、この間のデートが楽しすぎて、素敵すぎて、あれが壊れるのがすごく怖い。
「だったら、委員長が、違う人と恋人になったりしてもいいの?
 委員長が、あおいちゃん以外の子の事考えてお精子出しちゃってもよいの?」
言い方はともかく、それは嫌だ。
考えたくもない。

「だったら、進むべし。大丈夫!自信を持って!」
ね?と両手を取ってにっこり言われると、なんだかできそうな気がするから不思議だ。

こうして、私は委員長と一緒に夏合宿に参加することになった。
/313ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ